イビサ島の公立病院では専門医師が少なくとも33名不足している

カタルーニャはまだ医師や看護師も十分に患者を診れる体制にある。ところが深刻な状況にあるのは同じカタラン語を強要しているバレアレス州政府の管轄にあるイビサ島のカン・ミセス病院である。3月5日付の同紙がこの問題を取り上げている。

この病院ではカタラン語の習得を義務づけているために医師と看護師が去っている。そして外部から来て勤務を希望する者もいないということで心臓、麻酔師、リウマチといった分野の専門医が最低33人不足しているというのである。

例えば、がん専門医はこの5年間に5人の医師が入れ替わっているそうだ。

3月5日にはがん患者が病院の玄関の前に多く集まって「がん専門医が必要だ。政治家は要らない」と叫んでバレアレス州政府のカタラン語の普及強化の姿勢に反対を表明した。

患者のひとりは「カタラン語を全く知らない中国人の医師が来て我々患者を完治させてほしいものだ」と述べて、州政府のカタラン語の普及政策を皮肉った。

5月に地方選挙がある。国民党のスローガンは社会労働党の州政府政権を打倒することである。打倒して、カタラン語の普及策を廃止させることが目標だとしている。