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オートライトの義務化とオートハイビームの普及
予防安全パッケージにオートハイビームが組み込まれた理由は?

オートライトの義務化とオートハイビームの普及

対向車がいるのに切り替わらない!オートハイビームのトラブルはなぜ起こる?
(画像=©︎naka/stock.adobe.com、『MOBY』より引用)

2020年4月以降の新型車には、オートライト(コンライト)の搭載が義務化されました。さらに2021年10月には、継続販売車種のオートライト装備も義務化されたため、現在新車を購入すると、もれなくオートライト装着車になっています。

これと同時に装着が大幅に増えたのが、オートハイビーム(各メーカーにより呼称は異なる)の機能。これにより、オートライトと連動して、夜間暗くなれば自動的にライトが点灯、先行車や対向車がいなければ自動的にハイビームに切り替わる状態が基本となりました。

ただ、このオートハイビームの機能が未熟で、切り替えが上手くいかず、視界不良や対向車への幻惑行為などに発展してしまうケースも多く見受けられます。

オートハイビームは使うべきなのか、それとも使用を控えるべきなのか。現在の機能を紹介しながら、オートハイビームとの付き合い方を考えていきましょう。

予防安全パッケージにオートハイビームが組み込まれた理由は?

対向車がいるのに切り替わらない!オートハイビームのトラブルはなぜ起こる?
(画像=©magneticmcc/stock.adobe.com、『MOBY』より引用)

自動車メーカー各社が力を入れている予防安全パッケージ。その機能の向上は素晴らしく、交通事故数の減少に大きく役立っています。衝突可能性を知らせる警報や、緊急ブレーキなどで助けられた というドライバーも多いのではないでしょうか。

プリクラッシュブレーキシステムと一緒に、予防安全パッケージに組み込まれていることが多いのが、オートハイビームです。これは、ヘッドライトのロー・ハイの切り替えを、状況に応じて自動で切り替え、前方視界の確保に努めるという機能です。

クルマを夜間に走行させる際、ヘッドライトの基本ポジションは「ハイビーム」となります。ただし、対向車がいる場合や、前方を走るクルマがいる場合は、すれ違い灯(ロービーム)へドライバーが切り替えるというのが本来のルールです。

このルールを誤認し、常にロービームのまま走行しているドライバーは多いと思います。

ロービームの状態では、車両前方の40m先までしか照射範囲がありません。対してハイビームでは車両前方の100m先まで照らしてくれます。ハイビーム状態の方が、夜間に障害物や歩行者などを発見できる確率が高まるのは一目瞭然でしょう。

オートハイビームの機能が生まれたのは、出来るだけハイビームの状態を長く保ち、必要に応じて切り替えるという動作を無くすためといえます。