西洋では、貴族は領地の名前を持って姓にする。EUの女性委員長は、フォン・デア・ライエンとか、フランスのジスカール・デスタン元大統領など、VONとかDE、英語だとOFはそのあとに領地の名がついている。
大貴族は多くの爵位をもっている。英国皇太子はプリンス・オブ・ウェールズ(ウェールズを併合したとき皇太子に名乗らせることにした)とかコーンウォール公爵とかたくさんの称号をもっていて、チャールズ新国王が皇太子時代は、プリンス・オブ・ウェールズ、ダイアナ妃はプリンセス・オブ・ウェールズ、カミラ王妃はコーンウォール公爵夫人だった。それでは英王室の姓は何なのかというとこれがややこしい。
ちなみに、英国王の正式名称は、「神の恩寵によるグレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国ならびにその他の領域および領土の国王、英連邦首長、信仰の擁護者たるチャールズ3世陛下」(ヒズ・マジェスティ・チャールズ・ザ・サード・バイ・ザ・グレイス・オブ・ゴッド・オブ・ザ・ユナイテッドキングダム・オブ・グレイトブリテン・アンド・ノーザンアイルランド・アンド・オブ・ヒズ・アザー・レールム・アンド・テリトリーズ・キング・ヘッド・オブ・ザ・コモンウェルス・デフェンダー・オブ・ザ・フェイス)である。
それでは、英国王室の姓は何かだが、これがややこしい。ウィンザーなのか、マウントバッテンなのか、グリュックスブルクなのか単純でないのだが、それについては、回を改めて説明したい。