黒坂岳央です。
食の健康を考える上では「健康的なこの食品を食べましょう」「火を通すと栄養価がこうなって」みたいな話がよくある。良質な食品を取り入れることで食の健康が改善される事実は否定しない。
だが往々にして「健康的な食事をしているから、不健康な食事も許容する」となっている人も少なくないのではないだろうか。日頃は食事に生野菜を取り入れるのだから、昼間はハンバーガーに、夜はラーメンを許容するという具合に、「健康的な食事」がジャンクフードの免罪符のようになっているケースである。
筆者は30歳を超えて大事なのは「いかに健康的な食品を食べるか?」より「いかに不健康なものを食べないか?」に重点を置くべきだと考える。その根拠を述べたい。

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10代、20代の時はどれだけ食べても細身だった人も、30代後半に入ると状況は一変する。相当意識的に食事をしなければ、簡単に太ってしまうのだ。
「人目なんて気にしなければいい」という意見もあるかもしれないが、日本はアメリカほどではないとは言え体型は信用を揺るがすことがある。
普段からストイックなことを発言するビジネスマンが太っていたら「あなたは食欲をまったく自制できていないではないか」と見られる。