海底に沈んだ古代ローマの都市「バイア」で保存状態の良い豪邸を発見！

なぜバイアは海に沈んだのか？

では、これほどの栄華を誇ったリゾート地であるバイアはいかにして海底に沈んだのでしょう？

その原因は、先ほども少し言及したように、この地で盛んだった火山活動にあります。

実はバイア遺跡から数キロ離れた場所には、かの有名な「ポンペイ」がありました。

ポンペイといえば、AD79年に近くのヴェスヴィオ火山の大噴火によって消滅した古代都市です。

火山の噴火によりポンペイやヘルクラネウムといった周辺の古代都市が壊滅しましたが、バイアは直接的な被害範囲に入っていなかったため、そのときは無事でした。

しかし、このエリアの地下は全体的に火山活動が活発であり、こうした巨大な火山活動による地震は、海底の隆起、地盤沈下などを引き起こしました。

そしておよそ3世紀頃には、沿岸域の建物が徐々に海に沈んでいき、8〜16世紀にかけて火山活動がさらに進行し、バイアの大部分が海中に没したと言われています。

かつて栄華を誇った都市が、そのまま海中に保存されている姿は、寂しさとともに深いロマンを感じさせますね。