音の嵐に巻き込まれたような80分。吠えるような音の迫力と強さが、外の強風に負けてない。音楽に吹き飛ばされる感覚。二楽章、すってき〜!低い重心での凄みある迫力に身も心も痺れる。かっこよすぎる。四楽章の冒頭も涙が出るほど素晴らしい。
前夜同様、フルートとホルンがたまに変な音になってるけれど、全く気にならないくらいティーレマンとオーケストラの重厚な迫力に圧倒される。
ティンパニには、頭を殴られているようにすら感じる。のに、痛くはなく、もっともっと殴ってほしい、という感じがたまらない。このホールならではの、音が下からも上からも響いてきて身体中を包んでくれる感覚、最高。
横の横、10歳くらいのアジア人少年少女。日本人っぽい。身動きもせず、食い入るように舞台を見ながらこの大曲に聴き惚れてた。この歳で、この曲&オケ&指揮者&ホールを体験できて幸せね。
80分後、たまらなく心地よい疲労感に包まれ、どうだ!と言わんばかりのお顔で何度も何度も拍手に答えるティーレマンをぼ〜っと見つめる。多分、8回出てきたと思う。初めて見た8回って(笑)。
昨夜よりもずっと感動が深いのは、席か曲目か。多分両方よね。
あー、素晴らしかった!この感動と興奮が明日もあるのかと思うと、口元ついつい緩んじゃう♪
前夜の演奏会の様子はこちらから。過去のウィーンフィル@楽友協会日記のリンクもあります。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年3月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。