今回は「超早場」の投げキス攻略法と、和歌山は田辺の芳養漁港での実釣の模様をお届けしたい。
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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
ちょい投げキスの釣期
キスは暖かい海を好む魚である。スーパーに並んでいる天ぷら用にさばかれたキスの多くは、タイやベトナムからの輸入品が多いが、キスの仲間は沖縄から熱帯アジアやオセアニアにかけて広く分布している。生育に好適な水温は一般に15℃以上といわれ、季節的には初夏から晩秋が狙いやすい時期といえる。
しかし主に太平洋側で黒潮の影響が強く、冬場の水温が高い場所では、真冬や早春でも狙うことができる。
超早場のポイント
3~4月にキスを、しかもちょい投げでという条件でポイントを選ぶとすれば、やはり実績のある場所が手堅い。具体的には、冬季に投げで実績が出ている場所を狙うのが正解といえそうだ。
確率が高まる気象条件
この時期は、1年を通じて最も海水温が低い時期だけに、水温の動向が大きく釣果を左右する。晴天でも冷え込んで寒波がきた時は、水温が低下するのでキスの活性は下がる。逆に、水温が13~14℃と低くても、水温が安定していて、暖かい日並みが続いたり、低気圧が接近し、南風が吹いたりして水温が上昇傾向になり、その後凪いでくればチャンスである。
超早場にオススメのタックル
参考までに、私の良く使っているタックルは次のようなものである。

竿
ルアーロッドなら8ft以上のもので、MLクラス位までの細いものが扱いやすい。あまり短い竿だと、カケアガリをさびいたり、ちょっとしたシモリをクリアする時にやりにくい。私は9~10ftくらいの竿をよく使う。
投げやすさという点では、並継投竿のショートタイプ(3.3~3.6m位で錘負荷15~20号クラス位)の方がいい。その気になれば80~100mの距離も狙うことができる。
リール
リールは竿とバランスの取れるもの、ただ、船釣りに使う小型のものより、若干大き目で軽量のものをおすすめする。ちょい投げでも60~70m位のゾーンは結構狙ってみたくなるもの、そのような場合、小型のリールと中型クラスのリールでは、遠投性にはっきり差が出る。私は、投げ専用リールの小ぶりのものを使っている。
道糸
できれば投げ専用PEラインの0.6~1くらいを150~200m巻いておきたい。実際使うのは糸巻き量の半分以下のことが多いが、スプールからの放出をスムーズにするために、普通の投げ釣りに近い量を巻く。
力糸
力糸は絶対必要で、ナイロンラインでもPEラインでもいいが、釣行時には予備も持っていく。オモリは竿とのバランスで6~15号位を使い分ける。
仕掛け
最近は天秤もいろいろなタイプのものが出ているので、比較してみるのも面白いと思う。仕掛けは市販の50本連続仕掛けなどをカットして使うと便利だ。