──検索したら、いまの在日米軍司令官はリッキーN.ラップ中将だと出てきましたが。
ジェームズ:初めて聞いた名前ですよね。しかし、彼こそが、現在の日本のリアル・マッカーサーなのです。どのような力があるのか、というと、日本の主権を超越し、日本の領土であればどこでも軍事基地を配置できます。全世界で米軍が軍事作戦を展開できるよう、「米軍の補給拠点」として日米合同会議を通じ「環境整備」しているのです。これが在日米軍司令官の最大のミッションです。ちなみに、ここでいう「環境整備」とは日本政府に対する命令で、まさにGHQ時代の「マッカーサー命令」の名残です。以前の記事で暴露したように、今後、在日米軍の指揮権はハワイから東京に移るので、もはや日本も単なる米軍の補給拠点ではなくなり、「戦場としての日本」に「環境整備」することになっています。

──台湾有事等では日本も戦場になるだろうと。
ジェームズ:“なる”のではなく、戦場に“する”でしょう、ということです。台湾有事だけでなく、北朝鮮やロシア、ヘタすれば韓国だって敵に回るかもしれません。そういう東アジアの状況を見越して、在日米軍司令官はいま、現代版「マッカーサー命令」を岸田総理に向けて下しています。
──そして岸田さんは相変わらず言われるがままなんですよね?
ジェームズ:やっていることを見ればわかるでしょう(苦笑)。国民生活に絡む国内政治では“検討”使と揶揄されるほど“検討”ばかりしているのに、米軍の下請け案件でしかない防衛費増額にこじつけた大増税政策や第一攻撃も可能にした「反撃攻撃能力」の合法化という「大仕事」は超スピードでやってのけましたよ(苦笑)。
──アメリカ大使が「大統領の番犬」なら、日本の総理は「アメリカの犬」ですか!
ジェームズ:やっていることはそうなりますよね(苦笑)。
対して、アメリカ大使の場合はホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)の密室で練られた対日政策を東京で実施するのがミッションです。そこが在日米軍司令官とは違う点ですね。大使というのは国を代表して来ているわけですから、日本がホストし、大使としての認証は天皇陛下によって行われます。つまり、大使というのは日本の主権を尊重することで初めて務まる仕事になります。国際法上、日本の主権を犯すと、日本政府からペルソナ・ノン・グラータ(persona non grata、「好ましからぬ人物」という意味の外交用語)を喰らい国外追放になる可能性もあります。日本政府は腰抜けなので、アメリカ大使に対してそんなことは絶対にやりませんが(苦笑)。
