高級ブランドショップで起こった「血痕騒ぎ」の犯人は

中途採用で、30代半ばから高級アパレルブランドの販売員として働いています。
ありがたいことにお客様が沢山来るお店でしたので、丁寧かつ、スピーディーな接客を心がけてお仕事をしていました。 ようやくお仕事にも慣れ始め、忙しいながらも充実した日々を過ごしていた週末のある日のことです。
仕事がとにかく忙しく、休憩にもなかなか出れないような状況下。
その時の私は、とにかく早めにお仕事を終わらせることに力を注いでいました。
ギフト目的でお買い物をされる方もたくさんいたため、猫の手も借りたいほどの忙しさでした。
ラッピングを希望されるお客様のために、ギフト巾着とセロハンテープ、ハサミを用意し、お客様をなるべく待たせないよう気を配っていました。
あるラッピング作業の際、急いでセロハンテープを使ったために、指に少しテープカッターが当たりました。
ちょっと痛いなと思いつつも、忙しいので気にせずにお仕事をこなしていました。 ピーク時間が去り、ひと息つこうとしていた時でした。
先輩が店にあるお洋服をみて、ビックリした声をあげたのです。
何が起きたのか?と思い駆け寄ると、お畳みしているお洋服の3,4枚ほどが血痕で汚れていました。
更に、ジャケットや、パーカーなど他の商品にも血痕がついていることがわかりました。 明らかにこれはおかしいと犯人探しをしていた時です。
ふと私の小指を見てみると、テープカッターにぶつけてできた傷から血が出ていました。
先輩にも小指の傷を見られ、もはや言い逃れはできない状況でした。
血痕のついた服は、私が接客をしている際、知らず知らずのうちに汚してしまった洋服だったのです。 私は覚悟を決め、上司にこの事を伝えました。
仕方がないこととはいえ、すぐに処置をしなかったことや日頃の商品管理の甘さを指摘され、上司から激怒されました。
総額13万円ほどの被害を弁償することになり、分割払いで買い取ることになりました。
いま思い返してもゾッとします。
その事件以降、手に汚れがついていないか、細心の注意をはらいながらお仕事をしています。
(30代・男性)

心を込めて磨いたペアリング。引き取りにきたお客様が真っ青になった訳とは

私はジュエリーショップに勤務しています。
入社して2ヶ月経った頃、様々な練習を経て、やっとお客様の商品をお預かりしてクリーニングをすることができるレベルに達しました。 何件かクリーニングをこなし徐々に自信を付けてきた頃です。
あるお客様からペアリングをお預かりしました。
とても上品な方で、指輪を大切に思われてることがお話するだけで伝わってきました。
「大切に着けられているお客様のリングだからこそ、綺麗になったリングを見て喜んでほしい」と思い、1時間ほどかけてしっかりと磨き上げました。
毎日着けているためか無数の傷が入っておりましたが、気持ちを込めてとにかく磨きました。 お客様が仕上がったリングを引き取りにいらっしゃったのは、丁度リングが磨き上がったタイミングでした。
きっと喜んでもらえる!とワクワクしながら渡しましたが、お客様の顔がリングを見た瞬間に引きつりました。
ご様子が変だったので恐る恐る伺うと、なんと傷だと思っていたものは、リングの購入時にオプションで着けていた加工だったのです。 私が全て磨きあげてしまったため、加工がなくなってしまったことにお客様はショックを隠せずにいました。
お客様の様子に私も青ざめ、すぐに上司に相談。
飛んできた上司と共にお客様に謝罪をし、代わりのリングを作ることに。
ペアで30万円以上のリングでしたが、もちろん無料で、かつ工房に無理を言って最短納期で作ってもらいました。
お客様にはもちろんですが、社内の方にも迷惑をかけてしまい、代替品をお渡しするまでの2週間は生きた心地がしませんでした。
あの時ほど肝を冷やしたことは、今のところありません。
(20代・女性)

今回は、仕事でミスをしたエピソードについてまとめました。

文・MONEY TIMES編集部