目次
ロモ・サルタードのこだわりポイント
ロモ・サルタードは高級料理?

ロモ・サルタードのこだわりポイント

ロモ・サルタードが単なる"肉入り野菜炒め"と違う点は、なんといってもフライドポテトを使うこと。フライにすることでホクホク感が増したジャガイモが牛肉や他の野菜から染み出た旨味をからめとり、見事な一体感を生み出してくれるんです。「どうぜ全部まとめて炒めるんだから......」と手抜きはせず、ここは少々面倒でもカリっと揚がったフライドポテトをご用意くださいね。

またフライドポテトの脂っこさを打ち消すワインビネガーもお忘れなく。トマトの酸味と相まって、見た目以上にさっぱりと仕上げてくれます。

ロモ・サルタードは高級料理?

2018年1月、リマ市内のレストランで食べたロモ・サルタードの美味しさに感動したあるグルメブロガーが、その写真と感想を自身のSNSに投稿しました。その投稿がフォロワーの間で大炎上、国内で物議を醸したのです。

「こんなちょっとで65ソレス?(当時の為替で約2,000円)」
「たった3切れの肉にこんなに払うなんて詐欺だ」
「マイアミでもこんなに高くないわ」
「これじゃまるでいじめよ!」

この批判に対し、標的にされたレストランはすぐにコメントを発表。「私たちは持続可能な食材を使うレストランのパイオニアとして、新鮮で厳選された素材だけを使用しています」「この写真は残念ながら真実を表していません」と、釈明していました。

「市内の食堂なら数百円でお腹いっぱい食べられるはずのロモ・サルタードが、これっぽっちの量で65ソレスもするなんて!」

ペルー人の憤りは理解できます。しかし同じ"マグロのにぎり"でも、高級寿司店と回転寿司ではその味や価格に大きな差があるように、ロモ・サルタードの主役である牛肉の部位や質によってその値段が大きく違ってくるのは、仕方のないことですよね。

国内レストランの平均価格が二極化する中で、一般家庭でも頻繁に作るような定番料理でさえこれほどの差があることに多くの人が疑問を抱いたこの事件。確かに一皿で65ソレスは決して安くはないですが、それに十分な価値を見出す人がいるのも事実です。誰もが簡単に自分の意見を発信できるSNSの時代こそ、多面的に物事を見る目が必要です。

私たち日本人にとっても学ぶべき点の多い、興味深い出来事だと感じました。皆さんはどう思いますか?

文・写真・原田慶子/提供元・たびこふれ

【関連記事】
避暑地アッター湖で、クリムトセンターと「クリムトの庭園」を訪ねる
ベルリン郊外に残るベルリンの壁跡地でハイキングやサイクリングを楽しむ
高速列車「あずま」で東海岸を行く、ロンドンーエディンバラ間鉄道の旅
【北海道】異国情緒溢れる街・小樽に行ったら、たくさんの笑顔に溢れていた。
ハワイ・ハレイワタウンでランチをするなら?食べたい内容別のおすすめ5店を紹介