2016年に発表された研究であるシンクタンクのCPESの「Documenting the Migration Crisis in the Mediterranean Spaces of Transit, Migration Management and Migrant Agency」によれば、収容所を嫌ってホームレスになる移民も多く欧州では問題になっています。

イタリアは他の欧州諸国に比べ、イスラム教過激派によるテロが少ないとされていますが、過激派がいないわけではありません。ただ他国との違いは、イタリア内務省にはイタリア国籍や海外国籍の過激派を迅速に国外退去にする権限が強いことです。

さらにメロー二氏のように、地中海を越えてやってくる移民の厳しい規制の主張の背景には、犯罪組織の問題もあります。

犯罪組織はどうしても欧州に渡りたい人々から 大金を受け取って、 ボートに乗せて送り出すのです。 国際移住機関(IOM)によれば、ナイジェリアから欧州に送り出される女性の80%が女性を性的に搾取する人身売買組織の被害者です。

送り出される前に彼女達のスポンサーは犯罪組織にスポンサーフィーを払っています。 イタリアに到着すると 難民収容センターに入っても、 就職にスポンサーが接触してきて売春させられたり、 奴隷労働に従事しなければなりません。

またイタリアに到着して来てから収容所周辺には様々なマフィアやギャングがいるために、 言葉の難しさや仕事を探すことの困難さもあってそういった犯罪組織の餌食になってしまう人も多いのです。

犯罪者は移民を送り出せばだすほど儲かるという仕組みになっているので、 欧州の政府は規制を厳しくするべきだと言っているところが少なくないのです。

ですから欧州の保守系政治家が「 『地中海を渡ってくる難民や移民』を厳しく規制するべきだ」 という言葉の背景には、 難民や移民が犯罪組織の犠牲になることも考えるべきだという意味もあるわけです。

彼らは移民全体を規制しようと言っているわけではありません。

つまり日本で例えると犯罪組織に莫大な手数料を払って不法入国してくる中国人不法移民やベトナム人不法移民を規制しましょう、というのと同じです。