荒船山登山の四季折々の魅力
春~夏の荒船山
動植物が動き始め本格的な登山シーズンがやってきました。あたたかい日が増え登山客にはうれしいばかり。しかし春の時期は注意が必要です。初心者でも登りやすい荒船山ですが急激に気温が下がる危険があります。あたたかい日でも午前中に出発し午後15時頃には下山しましょう。夏の荒船山は比較的涼しく日が長くなるのが日帰り登山にありがたいポイント。荒船山近隣のキャンプ場では荒船山を見ながら宿泊することができるのでぜひキャンプにもトライしてみてください。
秋~冬の荒船山
例年10月下旬ごろから見られる紅葉によって秋の荒船山は美しく彩られます。艫岩から見るカラフルな景色はこの時期ならではの特別な経験となるでしょう。そして、冬の荒船山で見られる素敵な贈り物と言えば「樹氷」です。樹氷は雪や霧の粒が木に吹き付けられ時間がたち凍ってしまうことで作られる氷の芸術。木の枝に咲く雪の花のような樹氷は冬山登山に華やかさを与えてくれる貴重な存在となっています。
荒船山登山で危険をふせぐポイント
荒船山登山を安全に楽しむためには危険を知ることも大変重要です。初心者でも登れる荒船山ですが危険がないわけではありません。大事なのは登山前に正しい知識を身に着け予防策を確認しておくこと。そうすることで危険から身を守り安全に登山をすることができます。時期によって危険なポイントが変わってきますので、登山の時期を踏まえた上で安全策をしっかり身につけましょう。
危険①熊
写真の左下にあるのは何の看板かわかりますでしょうか?これは登山道の入口付近に立てられた「熊に注意」の看板です。春から秋の熊の活動期は特に注意が必要ですが熊対策で一番大切なのは熊に遭遇しないこと。登山には鈴やラジオを持参し音をならすことで危険を察知した熊が近寄ってこないようにすることができます。万が一遭遇してしまった場合には、大声は出さずゆっくりと熊から遠ざかり身の安全を確保しましょう。
危険②スズメバチ
スズメバチは8~10月頃に最も活発になります。スズメバチは匂いに敏感ですので登山中は香水や整髪料などの匂いになるもとは控え、明るい色の服を着ましょう。スズメバチの暗い色に反応する性質を利用して寄り付かないようにするためです。それでも登山中にスズメバチを見かけたら静かにしなくてはなりません。騒いで追い払うのは逆効果。刺激することがないよう、落ち着いて声を出さずにその場から離れることで危険から身を守ることができます。
危険③ヤマビル
3月~10月はヤマビルにも注意が必要です。裾がつまった服で隙間からのヤマビルの侵入を防げるため服装選びは工夫したいところ。少しの隙間からでも入ってくるので裾をズボンやソックスの中に入れるといった対処方も有効です。また市販の虫よけスプレーやヤマビル専用の防虫スプレーもありますので、リスクが高いタイミングで登山される方は、登山の持ち物リストに加えておくことをおすすめします。
危険④滑落注意
荒船山は断崖絶壁の艫岩の形によって人気の登山スポットとなりました。しかし残念ながら過去には悲しい滑落事後が起こっています。登山口から登りやっと到着した見晴らしの良い艫岩からの景色は最高です。その景色の真下がどうなっているのか気になるかもしれません。しかし艫岩の崖は滑落の恐れがあるとても危険な場所です。絶対にのぞかないようお気をつけください。