闇金といえば「高金利」というイメージがありますが、なかでも有名なのが「トイチ」。人気漫画『闇金ウシジマくん』『ミナミの帝王』などでもしばしば登場する「トイチ」ですが、設定金利としての違法性はないのでしょうか。
「トイチ」は、その名の通り「10日で1割の金利」を意味する業界用語です。年率にすれば20%を大きく超えていることは一目瞭然。
今回はトイチについて、実際の返済金額の計算方法や設定金利としての違法性、トイチで借りたお金を返済する必要があるのかなどを解説します。
トイチとは「10日で1割」の高金利な違法な金融業者のこと
トイチは「10日で1割」という高金利な違法な金融業者を指します。なお、トイチでも十分な高金利ですが、それ以上の金利を指す言葉もあります。
なお、上記の計算は「1年間借りた場合」を想定しています。実際には「トイチ」であれば10日ごとに返済を求められることが多いです。
トイチで借りたお金の返済額はどう計算する?
トイチの返済額の計算方法は、「単利計算」か「複利計算」かで異なります。
たとえばトイチで30万円を20日間借りた場合、単利と複利でのそれぞれの返済額は以下の通りです。
単利の場合…36万円(30万円+30万円×0.1+30万円×0.1)
複利の場合…36.3万円(30万円×1.1×1.1)
単利計算と複利計算の違い
単利計算と複利計算の違いは、利息が元本に加算されるかどうか。単利計算では、借金の元本は変わらず、一定の利息が発生します。複利計算では、借金の元本に利息が加算されて、次の期間の元本となります。そのため、複利計算では単利計算よりも返済額が増える可能性があります。
たとえばトイチで30万円を複利で借りた場合、以下のように利息が増えてしまいます。
10日後 | 元本300,000円+利息30,000円 |
20日後 | 元本300,000円+利息63,000円 |
30日後 | 元本300,000円+利息99,300円 |
40日後 | 元本300,000円+利息139,230円 |
50日後 | 元本300,000円+利息183,153円 |
トイチの単利計算式
30万円を単利のトイチで借りた場合、計算式は以下の通りとなります。
- 10日後:元本300,000円+元本300,000×10%=330,000円
- 20日後:330,000円+元本300,000×10%=360,000円
トイチの複利計算式
30万円を複利のトイチで借りた場合、計算式は以下の通りとなります。
- 10日後:元本300,000円+元本300,000×10%=330,000円
- 20日後:330,000円+(元本300,000円+利息30,000円)×10%=363,000円