無論自国で弾薬を開発し、生産する能力を持つことは重要です。反面有事では平時の一桁どころか、二桁以上の弾薬を消費するようになるのは歴史の示すところです。その際に生産数が少ない国産弾薬では供給ができません。

有事になれば備蓄だけでは足りずに、他国から供給を受けなればならない。その際に国内専用弾を使用した場合、例えばNATO弾を使えば弾頭特性なども異なり、正確な射撃ができくなったり、ガス圧の違いで作動不良も起こる可能性もあります。

それにどう対処するのか。

更に申せば米軍は既に長年M-16から銃身長が短いM-4に小銃を変更しています。他国も同様です。どのような銃弾を使用し、サプライチェーンや兵站をどうしているのか、陸幕や装備庁はきちんと検証したのでしょうか。

確かに部隊の射撃という部分だけを切り取れば、J3は合理的な判断です。ですが大きな絵で見た場合、それが正しかったのか。

国内弾薬を調達するのであればできるだけ、同盟国である米国あるいはNATOに合わせる必要があるのではないでしょうか。国内の開発生産基盤を維持したいのであれば、輸出を含めて生産と売上の拡大をすべきです。また弾薬メーカーの統廃合も必要でしょう。ですが現状その意思は無いように思えます。それでは先細りになるだけです。

European Security & Defence誌に以下の記事を寄稿しました。

【本日の市ヶ谷の噂】 悪夢そのものの安倍政権がいじめで始めた防衛大学の任官拒否者の卒業式からの排除だが、安倍晋三がこの世からいなくなったせいか今年から任官拒否者も参加できるように戻った。だが本来例年とおり月半ばのはずの卒業式が、総理のウクライナ訪問などの政治理由で26日に延期、関連行事は先に行われて防大事務方は大迷惑、との噂。

編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2023年3月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。