4位:太田修介(アルビレックス新潟)

昨年J2町田ゼルビアのチームトップスコアラーとなり、個人昇格を果たしたFW太田修介。初となるJ1の舞台だが、アルビレックス新潟でここまでは堂々たる活躍を見せている。

太田の魅力と言えば、シュート精度はもとより、シュート意識の高さにある。ここまで5試合で3ゴールを奪っているが、第2節のサンフレッチェ広島戦(2-1)で決めたミドルシュートでのゴールシーンを含め、決して簡単ではない体制、ボール、距離であってもゴールを奪っており、いかに精度と意識が高いかをうかがい知れる。

今季の新潟は、MF伊藤涼太郎を軸に攻撃の形が整理され、スピード、精度ともに他クラブと比較してもハイクオリティと言えよう。そこに太田の決定力という言葉に集約されるシュート能力全般が加わり、昨年J2を席巻した以上の迫力となっている。シーズンが進むにつれ、当然太田へのチェックは厳しさを増していくことだろうが、持ち前のシュートセンスでさらなる輝きを放ってもらいたいものだ。

ヴィッセル神戸 MF齊藤未月 写真:Getty Images

3位:齊藤未月(ヴィッセル神戸)

2023シーズンここまで4勝1敗と最高のスタートを切ったヴィッセル神戸。FW大迫勇也、DF酒井高徳ら代表経験もあるベテラン選手の活躍も大きいが、中盤を支える若武者MF齊藤未月の存在も忘れてはならない。MFアンドレス・イニエスタ、MFセルジ・サンペールら名だたる選手たちが中盤にいる神戸だが、両選手ともここまでは出場がない。齊藤は彼らの不在を感じさせないほどのパフォーマンスを発揮していると言えよう。

特筆すべきはなんといってもボール奪取能力である。高い機動力で相手を捕まえ、対人スキルでボールを絡め取る技術は職人と呼べるレベルだ。また、危機察知能力も高くカウンターを齊藤が潰すといったシーンもすでに数多く見せている。

J1各クラブの中でもとりわけ選手層の厚い神戸。イニエスタ、サンペールが戻ってきたとき、序列争いが熾烈になることは容易に想像できる。だが、ここまでの齊藤のパフォーマンスを見れば、タレント軍団の中にあってもスタメン出場に値する存在であることに疑いの余地はない。今後の試合においては、厳しいポジション争いの中でますます成長していくであろう齊藤の覚醒にも期待したい。


鹿島アントラーズ MF佐野海舟 写真:Getty Images