AIに仕事を奪われない技術職
その一方で、AIに仕事を奪われない技術職もあると思っている。技術職の中には、プログラミングや英語の通訳・翻訳がある。こうした技術職についている人の中には「AIに奪い取られるなら、この分野を選んだのは間違いだった」と後悔する声も見られるが、あまり悲観する必要はないと思っている。その理由を述べたい。
まず、技術職については高度なものであればあるほど、すぐさまAIに奪い取られるリスクは低いと考える。なぜなら現時点でAIは相当に高い水準に達しているとはいえ、どうしても間違いや人間でなければ真偽を判断できない部分は必ず残るからだ。英語の翻訳や通訳についても、数多く検証してみたが確かに90%は正しくても残りの10%未満の誤りや修正は絶対に残る。それは内容の専門性が高まれば顕著だ。
英語の翻訳やプログラミングについていえば、90%はAIに任せられても残りの10%の手直しは人間でやるべきだし、その判断にこそ人がやる必然性と付加価値になる。簡単な話、高い英語力や異文化理解力、全体を通じての文脈理解や適切なワーディングチョイスができる国語力がなければ、翻訳の仕事の完成度を90%から100%へと引き上げることは不可能だからである。
翻訳について言えば、デバイスの取扱説明書はAI翻訳で対応できても、異文化理解力が必要な文学作品やアニメ、ゲームの翻訳はしばらくは難しいだろう。プログラミングも同様で、プログラマーでなければ最終形への完成度へ高めることもできない。
AIに仕事を奪われないためには、専門スキルを高めることである。少なくともしばらくの間はAIの完成度は最大でも99%までしか高められないだろう。残り1%の穴を埋められる力量の技術者を目指すべきなのだ。
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AIに仕事を奪われるかどうかは人生戦略に直結するので、戦々恐々としてしまう話題だろう。だが、世の中すべての仕事がAI化されてしまうわけではない。重要なのは冷静にそれを見極め、人間にしかできない仕事を意識して必要なスキルを磨くことではないだろうか。
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