はやきた駅~夕食

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第五夜】
(画像=撮影:ライター、『暮らし〜の』より 引用)

コーヒーで一息ついたら夕食だ。

地域の特産を食べる余裕はないし、こういうシチュエーションで食べる貧乏飯ほどうまい物はない。

駅を行き来する住民を他所に、駐車場の端っこでコッヘル(アウトドア用の鍋)とガソリンバーナーをセットする。

今日の晩御飯はスパゲッティ。パスタではなく意地でもスパゲッティ。

ソースはレトルトのハヤシライス。

年の始めにコロナに罹った際、支援物資が大量に自宅に届いた。

その時食べきれなかったものが自宅に余っていて、持って来た(家族5人分なので処理しきれなかった。北海道の偉い人にはこの場を借りてお礼を言いたい)

ちゃんとしたスパゲッティソースではないが、デミグラスソースなのでうまいはずだ。

薄暗くなってきたどことも分からない町の小さな駅。

その片隅の一人の旅人。

そんな光景に酔いながらもふと、寂しさがこみ上げる。

空を見上げた。グラデーションに浮かぶいくつかの星。

僕はこの先どうなるんだろう。

そんな青春真っ盛りみたいなことをアラフィフが考えたりする。

ねぇ、だいじょうぶだよ。おじさんでもこうやって不安になったり迷ったりするんだ。

一緒に迷って、一緒に考えて、歩いて行こ。

ここをキャンプ地とする!!

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第五夜】
(画像=撮影:ライター、『暮らし〜の』より 引用)

予想以上に美味しかったスパゲッティ(繰り返すがパスタではない!)を平らげ、片付けを終えると、辺りはすっかり暗くなっていた。

「いまから公園さがすのメンドイなぁ」

初日にして寝床探しに失敗した僕の頭に、北海道の伝説的ローカル番組「水曜どうでしょう」の名言が浮かぶ

「ここをキャンプ地とする!!」「ええ!ふざけんなよぉ」

と一人、藤村Dと若き日の大泉洋を演じたが、今回の大泉洋はニヤニヤしている。

改めて駅構内(と言っても15畳ほどの広さ)を見て回る。

汽車(北海道では電車を汽車と呼ぶ人が多い)は1時間に1本。しかも上り下り合わせてだ。

よし、この隙に歯磨きしちゃおう。

ついでに身体拭いちゃおう

ん?掃除用の排水台で頭洗えるんじゃね?

人が来ないのをいいことに最終的に全裸になって身体を拭いた。