なぜ、住宅ローンは繰り上げ返済をしないほうがよいといわれるのだろうか。

本当に繰り上げ返済をしないほうがよいのかどうか、今回は、工夫をすることで優良物件を見つけられ方法を、不動産・建設のコンサルティング経験のある不動産ライター高槻翔太氏が、住宅ローンの繰り上げ返済のメリット・デメリットを紹介する。

繰り上げ返済をするメリット

まずは繰り上げ返済をするメリットは3つある。

利息を減らせる

利息を減らして総返済額を小さくすることが繰り上げ返済をする最大のメリットといえるだろう。

住宅ローンは、多くの人が元利均等返済で住宅ローンを組んでいる。しかし、これは毎月の返済額を一定にする返済方法のことで、返済期間が経過すれば元金の割合が高く、利息の割合が低くなる。

繰り上げ返済をすれば元金が減り、本来支払う予定だった利息を減らすことにつながる。

資金計画を立てられる

毎月支払いをしている住宅ローンの返済額が軽減されることで、その分資産形成や貯金に充当できるようになる。

ライフプランによって子供の教育費や両親の介護費用などさまざまな出費があるが、毎月の支出ではなく将来のためにお金を使えることで資金計画を立てられるようになるだろう。

定年退職後の支出を軽減できる

固定費の中でも住宅ローンが大きな割合を占めている家庭も多いだろう。

会社員など給与をもらっているうちに住宅ローンの繰り上げ返済をすることで、定年退職後の支出を軽減できる。

定年退職後は年金暮らしとなり収入が減ってしまうため、住宅ローンの返済が困難になるだろう。