結局、グラスワインを入れて5品を注文して、会計は税込1,200円。先進国の都市部にある着席する飲食店として、これだけのボリュームとクオリティは奇跡です。コスパは、先進国最強といっても過言ではありません。

しかも、意外だったのは、繁華街の低価格のお店なのに、治安の悪さを感じなかったことです。海外の低価格ファストフード店は、一般に客層が悪く、貴重品を盗まれないかと神経質になるものです。しかし、ここは家族連れやカップルが行儀良くお酒とお料理を楽しんでいました。

低価格で安定した品質の飲食が楽しめるサイゼリヤ。企業努力によって実現した素晴らしい飲食店経営モデルです。

でも、ここにいると、永遠に低価格のデフレが続いて、例え収入が上がらなくても、低価格で外食できれば良い。私が20代だったら、そんな気分になってきそうです。

世界がインフレになっていく中で、独自の低価格路線で「ガラパゴス化」を続けられたとしても、果たしてそれで良いのでしょうか?

モヤモヤした気持ちで、閉店近くなったお店を出ると、東京の街は今年一番の冷え込み。冬の本格的な到来を実感しました。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年11月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

文・内藤忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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