「刈っとけ」を「買っとけ」と勘違いし土地を買ってしまう?

私が働く会社の社長は、典型的なワンマン経営者でした。

「俺がやれって言ったらやれよ」と社長が言うと一つ返事で行動しなければなりません。無茶な要求でも「社長が言うのだから仕方ない」と、社員は誰も文句を言えずに対応するような環境でした。

ある日社長が、「隣の土地買っといて」というのですぐに土地を買う準備をしました。

会社では、近隣トラブルを度々起こしており、売りに出された隣の土地を買えば、苦情を言われることは減るだろうと私は考えました。

若手社員「隣の土地っていくらするのですか?」
私「結構するんじゃないかな、需要がある土地だから」

しかし、社長に「土地を買っといて」と言われた以上は、何が何でも買わなければなりません。

私「土地を買うのに、とりあえず手付金を用意してくれる?」
若手社員「手付金っていくら用意すればいいですか?」
私「分からないな、100万円でいいんじゃないかな」

私は不動産屋へ行き、手付金として100万円を支払いました。その報告をしに私は社長が入院している病院へ行きました。

私「社長、先ほど手付金を支払いました」
社長「何の?」
私「会社の隣の土地を買う手付金ですよ」

社長「土地を買うって誰が?」
私「会社がですよ」
社長「どうして?」

私「・・・」
社長「・・・」

私「社長が隣の土地を買っとけと、おっしゃったじゃないですか?」
社長:「買っとけなんて言ってねえよ。俺は隣の土地が草でボーボーになっているから、刈っとけと言ったんだぞ」

「買っとけ」と「刈っとけ」と聞き間違ったことで、手付金の100万円を会社の損失にしてしまいました。

(40代・男性)

今回は、仕事でミスをしたエピソードについてまとめました。

文・MONEY TIMES編集部