仕事で「大きなミス」をしたことはありませんか?
今回はそんな仕事でミスをしたエピソードについてMONEY TIMES編集部が取材しました。

音楽フェスで大物歌手を呼ぶも、一曲も歌わず帰らせるハメに

会社の創立〇〇周年を記念して、音楽フェスをやることになりました。フェスをやることにしたのは、お客さんに喜んでもらうためでした。

音楽フェスのため、騒音を配慮し、フェス会場は山間部にあるキャンプ場の芝生広場!

上司「大丈夫か?」

上司が心配しているのは天候。山の天気は変わりやすく、雲行きが怪しい。
「大丈夫か?」と言われても、今さら後戻りはできません。

「〇〇さんが入ります」、フェス会場に到着したのはメインゲストである大物シンガーのAさん。

ヒット曲があるAさんのギャラは200万円、一般人からすれば高額なのですが、他にもゲストを呼んでいる。

上司「天気は持ちそうだな」
私「そうですね」

見上げると、曇っていた空は青く晴れていました。
メインゲストではあっても、ヒット曲があるAさんを長時間拘束することはできないため、オープニングで歌ってもらう予定でした。

上司「たくさん来たな」
私「そうですね」

フェスには、招待したお客さん以外に一般のお客さんも来ており、中には前日から泊まり込みの人もいました。

観客席に多くの人が入ると、イザコザが起こるのは予想の範囲。

私「警備員さん、イザコザをおさめて来て!」

ガタイのよい警備員さんが観客席へ行くと、イザコザは勝手におさまりました。

上司「あとは始まるのを待つだけだな」
私「そうですね」

上司「予定時間を早めるか(笑)」
私「ダメですよ、まだ来てない一般客もいますから」

フェス開始の予定時間を待っていると、再び観客席がザワつき始めました。

私「どうかした?」
警備員「小雨が降ってきました」

空を見上げると雲行きが怪しくなっていました。

上司「始めるか?」
私「確認してきます」

私が、フェスを取り仕切る監督さんがいるステージに上がった途端、強い雨が降ってきて、その直後、ステージの照明が消えました。

観客席のお客さん「キャー」
ステージ上にいる監督さん「何があった?」
ステージ裏にいるスタッフ「わかりません」
監督さん「早く調べろ」

照明が復旧するのに1時間以上かかり、メインゲストであるAさんは次の予定が入っていたため、1曲も歌わず帰ってしまいました。

ステージの照明が消えると、ゲストが利用する控え室のエアコンや冷蔵庫も消えてしまい、ゲストに食べてもらうために用意したお寿司は、食中毒の恐れがあるため廃棄。

200万円のゲスト代や諸々が一瞬で消えてしまいました。

(20代・男性)