輸出管理の解除については懸念がありますが(ここはしっかり確認していきます)、今回の会談・外交ディールは概ね日本側に有利な決着で終わったと評価します。韓国の政権交代という追い風を日本政府がうまく活かしたと言えるでしょう。
まだスタート地点に立った、というより戻ったばかり。繰り返しになりますが、韓国保守政権が「揺り戻し」に合わないよう、また残る課題が未来志向で解決されるよう、維新としても政策提言を続けてまいります。
それでは、また明日。

岸田文雄と尹錫悦大統領 2023年3月16日 首相官邸HPより
■以下、維新の代表声明全文■
日韓首脳会談を受けて 日本維新の会 代表 馬場 伸幸
本日、岸田文雄内閣総理大臣と尹錫悦韓国大統領による首脳会談で、日韓間の最大の懸案だった、いわゆる元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟問題の解決に向けた双方の措置を確認した。両国首脳が定期的に往来する「シャトル外交」の12年ぶりの再開や安全保障分野における協力強化等でも合意した。
北朝鮮、中国、ロシアと向き合う東アジアの厳しい安全保障環境を直視すれば、日韓両国が真のパートナーとして信頼関係を築き、米国を交えた3国の連携を深化させることは焦眉の急である。「戦後最悪」とも言われてきた日韓関係が正常化へと大きく踏み出したことを歓迎する。
元徴用工問題をめぐる韓国側の解決策は、1965(昭和40)年の日韓請求権・経済協定の原点に立ち返り、国際法に基き解決済みとする日本の正当な主張を受け入れた。反日感情が根強い韓国世論の批判が予想されるなか、対日関係の改善を重んじた新政権の現実的な決断を高く評価する。尹大統領には解決策の着実な履行と、韓国国民の理解を得るための努力を期待したい。
日本は、国内世論に動じやすい韓国政権が再び元徴用工問題を蒸し返さないよう、韓国側の動向を注視するとともに、尹政権の決断を可能な限り後押ししていくべきである。解決策が頓挫すれば北朝鮮、中国、ロシアの軍事的脅威に立ち向かう民主主義国家陣営の足元がぐらつきかねない。
日韓間には、韓国艦船による海上自衛隊機への火器管制レーダー照射問題など懸案が横たわるが、日本は国益に基づく毅然とした対応を取りつつ、対韓関係を着実かつ速やかに正常な軌道に乗せ、未来志向の隣国関係を構築していくべきである。
以上
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年3月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。