今ある資金を少しでも増やそう……。こうした目的で株式投資を始める人が日本でも増えてきた。分散投資を行う投資信託よりも株式投資には夢があり、投資した株式の株価が大きく上昇すれば莫大な利益が出る。しかしその一方で、とてつもない損失が出ることも。事例を紹介する。
「株式」と「投資信託」の違い
まず「株式」と「投資信託」に投資する際の決定的な違いを説明しておこう。
「株式に投資する」と表現した場合、それは個別の上場企業の株式を保有することを指す。個別企業の株式は値動きが激しめで、1日に10%以上上がることもあれば、10%以上下がることもある。
一方で「投資信託に投資する」と表現した場合、それはさまざまな個別企業や投資商品に分散して投資することを意味する。分散投資が効いていると値動きが平均化されるため、価値の上下は1%以内もしくは数%にとどまるケースが多い。つまり株式投資は夢もあるがリスクも大きく、逆に投資信託への投資は堅実性が高い。
株式投資では、企業の業績や将来性を分析してうまく「爆上がり銘柄」を購入すれば、老後のための資金はかなり増える。しかし逆に、その株式が暴落してしまったら……。考えるだけで恐ろしい。