東日本大震災から12年… 災害時に飼い主を助けたペットたちの事例
画像は「映画『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』予告編」より引用(画像=『TOCANA』より 引用)

・ 大地震前、イヌは外に出ようとする

 1948年10月5日、中央アジアのトルクメニスタンの首都アシガバードでM7.3の地震が発生し、2万人が命を落とした。その直前、とあるガラス工場の女子職員が、飼っていたスピッツが騒ぐため目を覚ました。犬は悲しげに吠えながら、パジャマを咥えて主人を家の外に引っ張り出した。ちょうどその時に大地震が発生したが、彼女はイヌのおかげで無傷だった。

 1966年4月26日、ウズベキスタン共和国で発生した直下型のタシケント地震(M7.3)では首都が壊滅したが、この時も発生直前に主人を家から引っ張り出して助けたイヌがいた。

 阪神・淡路大震災の前兆現象をまとめた『前兆証言1519!』(東京出版)には、発生前にイヌが外に出たがる例が9件、外で寝た例が3件記録されている。そのうち1件を紹介すると、地震当日の朝5時すぎ、大阪のある家で室内飼いのイヌが部屋の戸に何度も体当たりしていた。飼い主が起きると、外へ連れて行けと言わんばかりにリードを咥えてきたので、着替えて外に出たところ大地震が起きたという。

 このように、イヌの場合、何らかの手段で大地震の前兆を察知し、飼い主に危機的状況を伝えようと奮闘するケースがよく見られるようだ。ただし、イヌが飼い主を家から引っ張り出そうとする行為は、「散歩に連れて行ってほしい」という意思表示だった可能性も残る。その点についての判断は、人間のほうがしなければならないだろう。

東日本大震災から12年… 災害時に飼い主を助けたペットたちの事例
画像は「ANNnewsCH」より引用(画像=『TOCANA』より 引用)

・ 大地震前、ネコが起こしてくれた

『前兆証言1519!』のネコの事例を見ても、飼い主を起こそうとした例が報告されている。大阪府豊中市で、地震当日の朝5時半、ヒマラヤンが今まで聞いたことのない大きな声で飼い主を起こそうとした。そのネコは普段、6時に目覚ましが鳴ると起こしに来てくれるのだが、「まだ早い」とネコを叱りつけても、しつこく大きな声で起こそうとする。そうしているうちに大地震が発生した。この場合は、ネコがパルス電磁波などの異変を察知して、飼い主に知らせようとしていたのだろうか。

ハムスター26匹が次々と怪死!

 以下のケースは、フェイスブックのハムスター飼育グループで、筆者が直接教えてもらった、阪神淡路大震災のときの体験談だ。