実際に「AIRITY」を体感

ブースのそばに体感コーナーがあったため、当然伺ってみた。LUVIASAIRITYとの比較であったが、巻き心地が断然違う。どちらもモノコックボディーで従来より大きいギアが入っていてぱっと見は同じ。

だが、ローター等の見直しの部分がこの巻き心地に貢献しているのだろう。自重も軽い、巻き心地も軽快、だが感度にも貢献して、技術のすごさを感じたAIRITYであった。

2機種の比較は?

どちらがオススメかといわれると、メーカーの特色が色濃く出ていて、「〇〇のこういうところがいい」と意見が分かれるので、正直、どちらともいえない。実用性からみると、DAIWAのAIRITYだろう。やはり、モノコックボディーから生まれた剛性とギアサイズの大型化がパワフルな巻き上げに貢献し、ZAIONローターが高剛性かつ軽量で感度に優れているだろう。しかし、SHIMANOのVanquishは、ハンドルの巻き初めに感じる「ぬるっ」とした感じもSHIMANOらしくて好きですし、細部にもこだわりを感じ、メーカーの繊細さが伺える。やはり、インフィニティ―ループの技術も些細なことではあろうが、トラブルレスに貢献し、快適な釣りができるであろう。しかし、軽いルアーを多用する釣りにはちょっと抵抗がある感じ。「お家芸が光るDAIWA 繊細さが光るSHIMANO」といったところか。ありきたりの言葉ではあるが、「実際触って比べてほしい」

ブースをまわって感じたこと

毎年訪問して思うことだが、北陸でもフィッシングショーは行われているが、どちらかというとルアーの釣りに偏りがちな印象を受ける。鮎やへらのブースがあってもごく少数の人が群がるのに対し、エギングやシーバスなどのソルト系のブースにはどっと人が押し寄せるという特色があるが、大阪フィッシングショーはそういうことがあまり見受けられなく、どのブースにも満遍なく人が押しよせ、テスター陣に質問を浴びせる姿が多く見られたのが印象的である。

また、トークショーでもメーカーのトークショーではあるが、メーカーの垣根を超え、同じジャンルの釣り仲間として話しているのはよかったし、そういう仲間がいるというのは羨ましいと感じた。

用品に関しては、リールをはじめ、ハイエンドモデルの新作が多いような印象であった。ハイエンドモデルに技術を注ぎ込んで、「ここまでできます!」と技術を見せるのも大事であるが、このご時世、わかっていてもなかなか手が出ないのが実情。ミドルクラスやコスパクラスのモデルで、「コストを削って、このクラスでここまでできます」というような、「へぇ~」と関心をもって買ってもらえるような製品づくりも大事なのではないかと思った。

何はともあれ、良い2日間を過ごし、夜の居酒屋でもおいしい食事においしいお酒を堪能し、大阪を後にした。

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<笠野忠義/TSURINEWSライター>

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