しらすと言えば、スーパーなどでパック売りされている白い小魚ですよね。しかしどんなサカナのか知らない人も多いと思います。今回は「しらす」について調べてみました。
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「しらす」っていったいなに?
「しらす」は漢字で書くと「白子」になり、字の通り「白くて半透明の稚魚」の総称となります。
代表的なものだとイワシ・ウナギ・アユ・ニシンなどがありますが、「しらす」として流通するものはイワシの稚魚であることがほとんどです。
また、イワシにも多くの種類がいますが、しらすの段階ではそれぞれを見分けるのは可能ではあるものの非常に難しく、また一度に大量に漁獲されるため区別することはまず不可能です。そのため、これらはひとくくりに「しらす」と呼ばれています。
以前はほとんど産地でしか消費されないサカナでしたが、冷凍技術や加工技術が発達し、現在では全国どこのスーパーでも「しらす干し」や「ちりめんじゃこ」を購入できるほど身近な食品になりました。
主な産地は兵庫県、静岡県、愛知県。特に兵庫県は国内シェア約20%近くを占めています。
ちなみに、イワシのしらすは体の大きさによって呼び名が変わり、体長が2cmに満たない大きさのものを「しらす」、3~5cmに成長し、少し銀色味を帯びたものを「おかずなご」、5cm以上に成長した銀色のものを「イワシ」と呼んでいます。
では加工法による違いもそれぞれ見てきましょう。
加工方法の種類
しらすは加工方法やその過程で呼び方が異なるため、さまざまな名称で販売されています。名称の違いは乾燥の度合いによって分けられています。
一般的に、塩ゆでして水分量が80%程度のものを「釜揚げしらす」、そこから天日干しをして70%程度になったものを「しらす干し」と呼びます。
さらに乾燥させて50%以下になったものを「ちりめんじゃこ(縮緬雑魚)」、それ以上の乾燥をさせたものは「かちり」と呼びます。ただし、この呼び名は地域によっても異なります。
水分量が多い釜揚げしらすは、甘くてふんわりとしたやわらかい食感が魅力です。しらす干し、ちりめんじゃこ、かちりと乾燥が進んでいくにつれて食感はかたくなっていき、水分が抜ける分、旨味がより濃縮されていきます。また、日持ちもよくなります。
シラウオは別のサカナ
ちなみによく混同されがちなシラウオですが、こちらは全くの別のサカナです。シラウオはキュウリウオ目シラウオ科に属する魚で小さいながらも立派な成魚で、シシャモに近い種類のサカナです。
この通り両者は全く違うサカナなのですが、シラウオのことを一部の地域ではしらすと呼ばれることがあり、見た目の共通点も相まって混同しやすいようです。
シラウオはおもにてんぷらや吸い物、佃煮など加熱して食するケースが多く、料亭で出されるなど高級食材とされています。