震災から12年。十三回忌という意味では歴史の一つの区切りになるようです。震災関連死は11年目についにゼロになり、この春からは処理水の海洋放棄が始まりそうです。燃料デブリの取り出しも今年後半から見込まれ、次のステージに進みます。一方、街の再興については元の場所に戻りたくない人が増えており地域人口の激減が生じている事実を鑑み、国交省と福島県は国土の用途のあり方を見直すべきだと思います。その成否が日本全体の国土利用計画にも影響してくると思います。復興はまだまだ序の口です。
では今週のつぶやきをお送りいたします。
株式市場に光明は差すのか?今週も微妙な相場つきでした。東京市場だけがノー天気の力強さを見せていましたが金曜日はさすがに総崩れ的な相場になりました。その直接の引き金になった事案もありますが、私が指摘し続けてきたように決算や決算見込みの下方修正がここにきて強く影響しているように見受けられます。その中で本日発表された雇用統計は31.1万人増(事前予想22.5万人)、失業率3.6%(事前予想3.4%)、平均時給は0.2%増で前年同月比で4.6%です。
これはどうみてもマチマチの結果です。その中で私が注目したのが労働参加率が62.5%で20年3月以来の水準となった点です。どういうことか、と言えば物価高でコロナ支援金も使い果たし、株で儲ける算段もなくなったので「仕方なく」働き始めた人が増えたというのが私の分析です。賃金の上昇率が確実に低下しているのでこれは物価の押し上げ効果を弱めるバイアスになります。
来週に消費者物価指数の発表、それを踏まえてFOMCが3月21-22日に開催されます。今週のパウエル議長のタカ派発言で市場はビビってしまっていますが、今日の雇用統計を見る限り利上げ幅を0.25%に留める公算はまだあると思います。カナダが利上げ停止をしたこともあるし、次の項で述べる銀行システムの潜在的問題もあります。パウエル氏がそこまで強気になれるか、私は懐疑的であります。