【brand pickup】
暖かい日も徐々に増え、これからやってくる春に向けてバイクライフを楽しみにしているというライダーも多いはず。しかし、久しぶりにバイクに乗ろうと思ったらなんだか不調気味だったり、ツーリング先で急なトラブルに見舞われてしまったりすることも少なくない。そんな万が一のトラブル時に救援をお願いできる心強い見方となるのがJAF(日本自動車連盟)だが、そんなJAFに二輪車向けの新しい装備が登場したという噂を聞きつけ、今回はこちらの装備を開発したJAF本部の斉藤さんに実際にお話を聞く事ができたので紹介していこう。
JAF(日本自動車連盟)が新開発した二輪アタッチメント
2輪向けの新たな装備を開発した方に実際にお話を聞けるという事で、愛車のSR400に乗って向かった先は『JAF中央研修センター』。広い駐車場には見るだけでもホッとしてくるJAFのサービスカーが停まっており、その傍らには鮮やかなオレンジの作業服がカッコいい人影を発見。
おはようございます!
モトメガネの取材で伺いました、ライターの野村です!
本日はよろしくお願い致します!
おはようございます。
新装備を開発した、JAF本部の斎藤です。
よろしくお願いします。
早速ですが、今回はJAFに2輪向けの心強い装備が登場したという事で、一体どんな装備なのか非常に気になります…!
ありがとうございます。今回新たに開発したのは「二輪アタッチメント」という装備なのですが、本日は装備一式をこちらに用意してありますので、こちらにどうぞ。
普段はサービスカーに積んでいる新装備を今回は特別に降ろしてじっくり見せてもらえるという事で、斎藤さんに誘われた先には3点の大きなオレンジ色の部品となにやらタイヤ止めのような装置が見えてきた。
こちらですか…!
タイヤ止めらしき装置はなんとなくわかりますが、
こちらにバイクが乗るというのはこの状況からはイマイチ想像できないですね。
こちらの部品をバイクに合わせて組み合わせることによって、
けん引での救援が可能な装備となっているんです。せっかくなので、今回は野村さんのバイクをお借りして新装備を組み上げてもよろしいでしょうか。
ぜひお願いします!!
そんな流れで早速作業を始めた斎藤さん。私が気になったことを質問しても手を休めることなく親切丁寧に対応してくれる。
作業が進むにつれ見る見る形になっていく様子はさすがの一言だ。
こちらで完成です!
ありがとうございます!
私はてっきりバイクを積んで運ぶような装置なのかと思っていたのですが、積載するようなイメージではなく、けん引する装置なんですね!
そうですね。レッカー車では、車などをけん引することは道路交通法で認められていますが、積載することは認められていません。そのため、JAFではバイクをけん引するための装置として二輪アタッチメントを開発しました。道路交通法に遵守したバイクけん引装置の開発は日本国内初です。
なるほど…!道路交通法を遵守しつつ、サービスの効率化を図るためにバイクを載せる台のような作りじゃなくって、バイクと組み合わせて完成できるように部品がバラバラになっているのですね!
おっしゃる通りです。また、開発時にはレッカー移動する際にお客様の大切なバイクへのダメージを極力ゼロにすることも課題となっておりまして、バイクの固定方法についてもあえてガチガチに固定せず、バイクが自然に走っているような状況としています。
実は私も先ほど実際に触った時に思ったよりグラグラだったので少し心配だったのですが、そんな秘密が隠されていたのですね…!ちなみにSR400のようないわゆる一般的なバイクの他にカウルの大きいバイクなどもご対応いただけるのでしょうか?
もちろんでございます。目安としましては50ccクラスのスクーターから1300ccクラスのビッグバイクまでアタッチメント各部を調整することによってご対応が可能です。
こうして新装備を前に実際にお話を聞いていると、JAFが開発した「二輪アタッチメント」は道路交通法を遵守している点や、自社の施設だけでなく教習所などを借りて何度もテストを重ねるなど、7~8年という長期での開発を要したそうだ。また、固定方法についても同様に専門のフレーム測定業者に依頼するなどして、レッカー後に車体に歪みがないかを精密に測定したという徹底ぶりなので、これなら万が一バイクで自走ができなくなってしまった場合もほとんどのバイクは安心して任せることができるだろう。