ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

シートには、高級家具によく使われるタフティング技法(布の裏側から刺繍を施す技法)に着想を得た「ウィービング・ウォーター」モチーフのキルティングが施され、これにより、立体的な奥行きを表現しながら、継ぎ目のない滑らかな表面を実現している。

ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)
ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

ロールスロイス・モーター・カーズのトルステン・ミュラー・エトヴェシュCEOのコメント。

「ファントム・シントピアは当社がこれまでに手がけた中で最も野心的で、前例のない高度なビスポークのファントムであり、ロールスロイスが真のハウス・オブ・ラグジュアリーであることを明確に表しています。ファントム・シントピアは、世界の著名なデザインハウス、アーティスト、時計職人、宝石職人とのさまざまなコラボレーションの実現をもとに、ビスポーク・パーソナライゼーションのための究極のキャンバスともいえるファントムの地位を揺るぎないものにします。世界的に知られるオートクチュールのデザイナーのイリス・ヴァン・ヘルペン氏とのコラボレーションにより、私たちは再びイノベーション、クラフツマンシップ、ビスポークの可能性の垣根を超え、クルマだけでなく、より広いラグジュアリーの領域へと足を踏み入れることになりました」

イリス・ヴァン・ヘルペン氏のコメント。

「ビスポーク・コレクティブと出会って、私はロールスロイスの世界がオートクチュールにとても似ていることを知りました。私が作る洋服は、ロールスロイスと同じように、お客様一人ひとりのサイズに合わせたオーダーメイドによる一点物です。ロールスロイスのお客様が、デザインと製作の過程でグッドウッドに招待されるのと同じように、私の顧客もフィッティングのためにアムステルダムのアトリエに来ていただいています。さまざまな面において、このコラボレーションは必然的な共生でした」

ボディは華麗にきらめくことを求め、ビスポーク・モデルならではのワンオフのペイント「リキッド・ノワール」を開発。この塗装は太陽光の下では虹色に輝き、見る角度によって、パープル、ブルー、マゼンタ、ゴールドの色調が現れる。この効果を得るために、ロールスロイスで使用されている最も濃いソリッドブラックの塗装の上に、色を変化させる効果のある鏡面顔料を使用した仕上げが施されている。

ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

繊細で上品な輝きを加えるため、クリアコートに顔料を塗布する全く新しい技術を開発した。このプロセスには、テストと検証のみで数カ月の期間と3000時間以上が費やされたという。

ボンネットは仕上げの工程で顔料を丁寧に再塗装させることで生み出された「ウィービング・ウォーター」のモチーフが表現されている。

ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

そしてこの特別なモデルの製作に合わせ、イリス・ヴァン・ヘルペンはファントム・シントピアという革新的なビスポークの製作を依頼した顧客のために特別に世界で一つの洋服をデザインした。このドレスの彫刻的なデザインは、ファントム・シントピアのスターライト・ヘッドライナーで探求されたウィービング・ウォーターのテーマを反映し、「リキッド・メタル」織布と、レーザーカットとハンドステッチでうねる波のような模様が表現されたグラスオーガンジーの花びらがエレガントに組み合わされている。

ロールスロイス史上最も精巧なビスポークモデル「ファントム シントピア」
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

このファントム・シントピアは、2023年5月に顧客のプライベートコレクションに収められる予定だ。つまりこのモデルはは顧客の依頼により製作された一台限りのビスポーク・モデルであり、ロールスロイスは、二度と同じ仕様で製作することはないのである。

提供・AUTO PROVE

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