運用益に税金がかからない「NISA(少額投資非課税制度)」が見直され、2024年から新しいNISAがスタートする。制度恒久化や非課税投資枠の拡大など、使い勝手は大幅に向上するが、「結局何が変わるのかよく分からない 」という人もいるだろう。

そこで今回は、新NISAの制度内容を正しく理解して有効活用できるように、よくある誤解を5つ紹介する。

2024年から始まる新NISAの制度概要

2023年度税制改正大綱において、NISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示された。関連法案の成立が前提だが、2024年から新しいNISAが開始される。新NISAの制度概要は以下の通りだ。

2024年4月に「新NISA」開始
(※金融庁「新しいNISA」をもとに筆者作成)

新NISAでは、口座開設期間が恒久化、非課税保有期間が無期限化される。金融商品を非課税で保有できる期間に制限がなくなるので、今まで以上に長期の資産形成に適した制度になるといえるだろう。

現行の「つみたてNISA」と「一般NISA」が一本化され、併用が可能になるのも特徴だ。年間投資枠はつみたて投資枠が3倍の120万円、成長投資枠が2倍の240万円となり、合計360万円に拡大する。非課税保有限度額が新設され、生涯で1,800万円まで非課税で投資できる。

次の見出しから、新NISAに関するよくある誤解を見ていこう。

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