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ベトナムサッカー連盟(VFF)は2月27日、ハノイ市にある本部事務所で、フィリップ・トルシエ氏(67歳)のベトナム代表(兼U-23代表)監督就任に関する契約調印式を開催した。契約期間は2023年3月1日~2026年7月31日。ベトナムでは通常1~2年の契約を交わし、結果に応じて延長という流れが多いため、今回の3.5年契約は異例の長期契約と言える。
トルシエ氏はアフリカ諸国の代表監督を歴任した後、1998年に日本代表監督に就任。2000年のAFCアジアカップで優勝、2002年のワールドカップ(W杯)日韓大会では日本代表を史上初のベスト16に導いた。その後、2018年にベトナムのプロサッカー選手養成アカデミー「PVF」のテクニカルダイレクターに就任。2019年9月~2021年5月末はU-19ベトナム代表監督を務めていた。
VFFは、トルシエ監督の国際大会での豊富な経験を高く評価。アジアでの指導歴も長いことから、アジアと世界で更なる飛躍を目指すベトナム代表にとって最適の指導者と判断した。26日早朝には、大勢の報道陣とファンがトルシエ監督を空港で出迎えるなど、期待の高さをうかがわせた。
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「かつての日本代表と同じものを感じている」
トルシエ監督は就任の挨拶で次のように語っている。
「3年前まで働いていた、慣れ親しんだこの国に戻ってきた。大きな責任を果たすため、この場にいることを理解している。代表監督就任に際して、VFFから献身的なサポートを受けたことを、この場を借りて感謝したい」
「これから数多くの国際大会が控えている。東南アジア競技大会(SEA Games)、その後オリンピック一次予選を兼ねたU-23アジアカップ予選があり、年末にはワールドカップ(W杯)予選が始まる。それにアジアカップも」
「ベトナムにとっては、これら全ての国際大会が貴重な競争の場であり、将来の礎となる。W杯の出場枠拡大は、ベトナムが長年の夢を叶える絶好の機会。W杯出場は我々の最終目標。野心的な挑戦だが、手が届かない夢ではない。かつて日本代表を指揮したとき、爆発寸前のサッカーの情熱、才能ある選手たち、献身的なサッカー界の人々といった要素が揃っていたが、今のベトナムにも同じものを感じている」
「サッカーには良い時期も悪い時期もある。連盟、クラブ、選手がビジョンを共有して同じ方向に進むことで、あらゆる困難を乗り越えられる。サッカーはポジティブなエネルギーとモチベーションを生むスポーツなので、多くの人にサッカーと繋がってもらいたい。皆が私を信じてくれるよう、メディアの方々には私の言葉を余すところなく伝えて欲しい」
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