イギリス国内でも、特に公共交通網が発達している首都ロンドン。とはいえ、週末に繰り返されるメンテナンス工事をはじめ、度重なるストライキや悪天候など、さまざまな理由による運休やダイヤの乱れも日常茶飯事というのが現状です。
そこで今回は、ロンドンや近郊エリアで鉄道・地下鉄・バスを利用する際に覚えておくと便利なことや、注意しておきたい点をまとめてみました。
目次
鉄道 National Rail
地下鉄 Underground
鉄道 National Rail

運行状況の確認(運休・遅延・ストライキなど)
ロンドン市内や近郊エリアを走る鉄道では、一年を通じて、ほとんどの週末にどこかしらの路線でメンテナンス工事が行われています。それに対応する運休や減便、運行区間の変更・調整、バスによる振替運輸などがあり、そうした情報は駅構内や、各鉄道会社のウェブサイト、ソーシャルメディアなどで確認することができます。また、月曜日の朝も、メンテナンス工事終了後の影響を受けてか、遅延が出ることが多いので注意が必要です。

ちなみに、駅と駅の間を走行中の電車が、停止信号などの理由でかなり長いこと一時停車することがあったとしても、車内アナウンスですぐに状況説明がなされるとは限りません。やっと案内があっても、スピーカーの状態が悪くてよく聞き取れない!なんてことも多いのですが、たいていの場合は少し待てば何事もなかったかのように動き出します。
乗車賃の支払い方法・切符の購入方法
ロンドン圏の地下鉄・鉄道ゾーン内であれば、交通ICカードのオイスターカード(Oyster)、コンタクトレス決済が可能なクレジットカードやスマホなどで利用することができます(種類や設定により使えない物もあるので要確認です)。改札機の丸い読み取り端末に「ピッ!」と音がするまでタッチするだけでOKです。

切符の購入や運賃の確認には、駅の自動券売機が利用できます。タッチ画面で目的地を選ぶと運賃が表示されるしくみです。目的地は画面上に既に表示されている物から選ぶか、キーボードで駅名の最初の数文字を入力すると駅名の候補が表示されるの で、そこから選びます。往復、こどもの運賃、複数人分の購入などの選択も可能です。自動券売機では、オイスターカードのチャージ(top up)もできます。
駅には駅員さんが対応してくれる切符購入窓口もあります。不明な点がある場合は、窓口で相談してみるのがいいでしょう。
また、各鉄道会社のサイトやThetrainline(鉄道切符の販売サイト)から、オンラインでも切符は購入できます。その場合はスマホを利用したeチケットか、駅での切符の受け取り、切符の郵送などの選択が可能です。
プラットホームの確認
ロンドンの主要駅はホームの数が多いうえ、○○線は何番ホーム発、と決まっているわけではないので、出発案内ボードで利用ホームを確認しなければなりません。出発時間と利用する電車の終点(~行き)を参考にして目的地の駅名を見つけてください。行き先別A-Zという表示もあります。広い構内で、利用ホームまでの移動に時間がかかることもあるので、乗り換えも十分な余裕を持って計画しましょう。



駅構内では分かりやすい表示が各所にあるほか、インフォメーションカウンターもあるので、不明な点は躊躇せず聞いてみましょう。


<ウォータールー駅の構内中央上部にある時計。駅の外装や内装を観賞するのも楽しい>
地下鉄 Underground
鉄道と同様に、週末にはメンテナンス工事が多く行われています。その際、路線全体ではなく、一部区間のみ運行といった場合も多いので、お出かけ前にTfL(ロンドン交通局)のウェブサイトで確認しておくとよいでしょう。
「エレベーターやエスカレーターが修理中のため、ステップフリーのアクセスが一時的に不可」といった情報も確認できます。

地下鉄駅の券売機ではオイスターカードの購入もできます。2023年2月現在、オイスターの発行手数料は7ポンドです。
Northbound、Southbound(北行き、南行き)など、乗車駅から目的駅への方角を確認して、正しいプラットホームへ。


自動改札機では、緑の矢印が表示されている改札を選んで、カードやスマホをタッチするか、切符をスロットに挿入して入場します。切符の場合は読み取り端末の隣にあるスロット(上の写真ではちょうど隠れて見えませんが・・・)から切符を引き抜いてからでないと、ドアが開きません。