プーチンが権力を意のままに出来たのは、ロシア連邦のエネルギー輸出と、好景気を背景にした西側諸国の投資が背景にある。彼はシロヴィキをコントロールし、オリガルヒを使って、西側諸国の富をロシア連邦に集中させつつ自らの富を増大させていったのだが、お金の力を背景にした彼の権力指向はそれに便乗して金儲けを企んだ連中を巻き込んで、その結果、割を喰ったのはロシア国民であり、その不満の吐口をどこに持っていくかというのが今のロシア国内の状況だろう。
元々、プーチンの支持率は作られたものではあるけれど、プーチンに頼らざるを得ない国内事情も、少しだが透けて見える。日本の保守層同様、ロシアは周辺国や欧米の先進国から常に迫害されているという視点を意図的に作り出すことで、旧ソヴィエトを知る人々は、再び強いソ連を復興そうとするプーチンの姿を理想とする人も多いだろう。
プーチンは大統領ではなくロシア連邦の皇帝として君臨しようとし、またそれを後押しする国民の声があるのも事実なのだ。
外側からロシアを見た時、どうして権力欲に塗れたプーチンを弾劾し権力の座から引きづり下そうとする国民が現れないか、不思議に思うだろうが、プーチンの不正蓄財や秘密警察を使っての国民統制の本質が見えているロシア国民は僅かで、むしろプーチンを理想的な強国ロシアの指導者としている国民が多いのも事実なのだ。
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以降、
・プーチンを引き返せない場所に追い詰めたのは誰か?
・プーチンと習近平に革命思想など無い
続きはnoteにて(倉沢良弦の「ニュースの裏側」)。