ネクタイピンを付ける時の位置
タイピンの役割はネクタイを動かないように固定するものである、というのは間違いありませんので、それさえできれば付け方はあまり問題ではないと思うかもしれません。ですが、正しい付ける位置というものももちろんあります。
付ける位置①ジャケットを着用した時
まず、ジャケットを着用している際のタイピンの付ける位置についてです。基本的にジャケットがあればネクタイが宙ぶらりんになるような事はありませんので必要性は薄いですが、ワイシャツの第3から第4ボタンの間が正しい位置となります。
ジャケットを脱いでいる時よりも着ている時の方がネクタイピンの位置が上がります。すなわちジャケットとピンの組み合わせは、ネクタイの立体感アップやその維持を狙っていると言えます。
付ける位置②ワイシャツだけの時
続いて、ジャケットを着用せずワイシャツの身になった際の付ける位置です。ノーマルジャケットのみの場合にはタイピンはほぼ必須と言え、位置はシャツボタンの第4ボタンから第5ボタン辺りが適切となります。
これは、シャツスタイルの際のネクタイピンの付ける位置はジャケットを羽織った時に丁度隠れる辺りが適切になる為です。シャツスタイルにおけるタイピンは、ネクタイが宙に浮くことの防止を目的にしているのです。
付ける位置③ベスト・ジレを着用した時
ビジネスの場においてはあまりありませんが、ベストやジレなどお洒落な着こなしをする場面もあるでしょう。特に式典やパーティーに出る場合には想定しやすいですが、この場合にはタイピンの必要性は薄いと言えます。
そもそもタイピンが無くとも、ベストやジレがネクタイを押さえてくれるからです。それでももしそれらを脱ぐことが想定されるのならば、見えない部分に仕込んでおくのも良いでしょう。
付ける位置④お祝い事の時
結婚式やパーティーなど、お祝い事へ参加する際にはネクタイピンを主張するのが推奨されています。しっかりとお洒落な着こなしで出席していて、華やかな場にマッチしているからです。
こうした場へ出席するなら、上着のVゾーンよりも高い位置につけると良いでしょう。華やかな場面ではタイピンを付けているのをアピールすることで魅力が高まりますから、トータルバランスを意識しつつタイピンも使いこなしましょう。
ネクタイピンのおしゃれな付け方
ジャケットを着る場合やシャツのみの場合、そしてベストを付ける時等スタイルによってピンを付ける位置が変わりますので、しっかり覚えておきましょう。これら付ける位置を押さえたうえで、お洒落な付け方を解説します。
おしゃれな付け方①斜めに付ける
例えば、斜めに付けるという方法があります。基本的にネクタイピンは地面と平行、すなわち横一直線にして付けるのが正しいのですが、その上であえて斜めにして付けるのがトレンドになっています。
堅めのビジネスの場では向いていませんが、結婚式やパーティー、外部の人と顔を合わせないオフィスでの仕事といったようにある程度のカジュアルさが許されている場面であれば、こうしたお洒落も良いでしょう。
おしゃれな付け方②ネクタイを引き上げた位置に付ける
続いては、ネクタイを引き上げた位置に付けるというものです。あえてネクタイを引き上げ、多少浮かせた状態でタイピンを付けることによってVゾーンの立体感を演出できます。
スーツやジャケットパンツスタイルのVゾーンに簡単にこなれた感触をプラスでき、メンズファッション界のインフルエンサーであるニックウースター氏もこのテクニックを取り入れている模様です。
おしゃれな付け方③カジュアルデザインのタイピンを選ぶ
付ける位置などではなく、使用するタイピンをカジュアルなデザインにするというのももちろんお洒落度がアップします。種類の中でもご紹介したタイクリップやタイバーなどは、スタンダードなデザインになっているのでどんな場面でも使えます。
ただ、よりお洒落さを演出したいのならばスティックピンやタイチェーンのようなカジュアルなデザインのものを選択するのも手です。勿論、タイクリップなどでも有名なブランドのものを選択して上品に演出する方法もあります。
おしゃれな付け方④ネクタイの幅より短めのタイピンを選ぶ
もう1つ、ネクタイ幅より短いピンを選択するという方法もあります。適正な長さはネクタイの4分の3程度なのですが、あえて短めにする事によって現代風な印象をプラスできるのです。