ネクタイピンを、ビジネスなどのシーンでどの程度使用しているでしょうか?使っている人もそうでない人もいるでしょうが、実際に使用する場合には正しい位置での取り付け方というものがあります。今回は、ネクタイピンの正しい取り付け位置や付け方などについて解説します。
ネクタイピンの必要性
ビジネスの場において、ネクタイ自体にこだわりを持っている方は多いものの、ネクタイピンまでこだわっている方は少数派でしょう。これは、夏場などには特にクールビズでネクタイを使用しなくなっているといった背景も関係しています。
また、ネクタイが無かったとしてもネクタイ自体を締める事は可能ですので、絶対必要不可欠という訳ではないといった立ち位置になっています。
ですが、一般的にビジネスマナーとしてジャケットを着用しない場面においては、ネクタイをピンで留める事が常識です。ジャケットが無ければネクタイが宙を泳いでしまいますので、不格好に見えます。その為、ジャケットが無い場合にはピンの必要性が出てきます。
ネクタイピンの種類
一般的にネクタイピンと言えば、ネクタイが不用意に動いたりしないように固定するものですので種類など気にしないかもしれません。しかし実際には、様々な種類のピンがあるのです。
種類①タイクリップ
まず1つ目は、タイクリップです。ワニ口式とも呼ばれており、ネクタイピンの中では最も主流となっていますのでよく見られます。バネが仕込まれており、これによってネクタイを挟み込んで固定するという方式になります。
取り付け方も非常に簡単ですので、初心者の方であっても扱いやすい等間口が広いネクタイピンであると言えます。ただ、長時間使用し続けているとばねの力が弱まりますので、定期的な買い替え、およびメンテナンスが必要です。
種類②タイパ―
続いては、タイバーです。先にご紹介したタイクリップはスタンダードでしっかりとネクタイを留められるような形状をしていましたが、こちらはよりスマートかつシンプルな構造をしているのが特徴的になります。
タイクリップ同様、様々なシーンでの着用が可能となっていますが、構造がシンプルになっている分ニットタイやウールネクタイなどに代表される厚みがあるネクタイとの相性はあまり良くないとされます。
種類③スティックピン
スティックピンは、細長い針によってネクタイを固定するタイプのピンになります。タイクリップやタイバーは挟み込む事によってネクタイを固定する方式で下が、ハリを刺すという方式ですので根本的に違いがあります。
留め具に装飾が施されていますので、ビジネスシーンでの使用には向いていません。逆にパーティーやカジュアルな装いで出席できるような式典の場などであれば、装飾の一種として使用できます。
種類④タイチェーン
タイチェーンは、ネクタイにチェーンのような金具をひっかけて固定するタイプのピンになります。華やかさを演出するアイテムの1つとして、元は昭和の中頃辺りから流行し始めたとされています。
タイクリップなどとは違って固定の仕方も少々特殊ですので、気を遣っていなければ落ちてしまうこともありますが、スーツを上品な印象に仕上げてくれるアイテムになります。
種類⑤タイタックピン
もう1つ、タイタックピンというものもあります。こちらは針と留め具の2つを使用してネクタイを固定するもので、方式としてはスティックピンのそれに近いものがあると言えるでしょう。
ネクタイを薄く結んだだけでは綺麗に形にできていなかった時代によく使用されていたタイピンであるとされていて、現在においてもビジネスというよりはフォーマルな場面で使う人もいます。