日経新聞はガーシー氏に優しい?

もちろん、ガーシー氏もああ言えばこう言う方なので「もっとひどい泥棒は他にもいる」ぐらい反発するでしょう。しかし、国会には規律があります。例えば国会審議や委員会などに遅刻は厳罰で大目玉を食らうのがこの国会のしきたりです。つまり、独特の世界と独自の縛りの中で議員はルールに基づき、活動をすることを承諾し、政党政治の枠組みを支えることで一定額の報酬を頂けるのです。政党間のバランス、意見調整、委員会など議会のことのほか、有権者とのコミュニケーションも必要です。選んでくれた人へのフィードバックですね。にもかかわらず、当選してから一度も登院しない、外国にいたまま帰国すらしないのでは話にならないのです。

ところでガーシー氏が除名になった場合、彼はどうするのだろうか、という疑問があります。私が想像するのはいつかはパスポートが切れるのでその時までが精いっぱいのあがき、だとみています。除名になった時点で警察が動き、起訴される公算はあるでしょう。それを事由にパスポートの更新が出来なくなり、いつかは不法滞在となります。あとは外務省とアラブ首長国連邦の話し合いになると思います。

私はガーシー氏に触れたくもないし、彼の言動にびた一文の価値もないと思っています。「裏側を暴く」ことが格好良い、目立つ、高い関心を持たれるという風潮は「文春砲」が作った悪い社会風習だと思います。それを暴露系ユーチューバーが真似をしたという点で品格を極めて損ねていると言わざるを得ません。また、受け手の方も基本的にのぞき見の悪趣味そのものです。「家政婦は見た」そのものなのです。どっちもどっちとも言えますが、こういうレベルのお話は私の本望ではないのですが、日経の記事があまりにも癪に障ったので一意見を述べさせて頂きました。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年2月22日の記事より転載させていただきました。