序盤から睡魔が襲う映画

先週「ヒトラーのための虐殺会議」という題の映画を見に行った。この映画はナチスドイツがユダヤ人の大量殺戮を国家の方針にすることを決めたとされるヴァンゼ―会議の議事録を題材にした、史実に基づく作品である。

この映画は邦題に「ヒトラー」が入っていたからという半ばミーハーな理由で見に行くことを決意したが、始まってみると90分間の会議が延々と続く映画であった。

ヴァンゼ―会議を元にした映画ということで、会議の描写が出ることは分かってはいたものの、まさか文字通りの会議を視聴するという心の準備は出来ていなかった。一緒に映画を見に行った連れも同じだったらしく、映画の序盤から爆睡していた。

ヒトラーのための虐殺会議公式HPより

退屈さが恐ろしさを際立たせる

筆者の感想として、かなり集中しなければ劇中の話の内容に付いていくことが難しいように思えた。

>会議の座長はフィリップ・ホフマイヤー扮するラインハルト・ハイドリヒ親衛隊大将が務め、事前にすり合わせた台本に基づいて、テンポよく議題が進んでいく。

しかし、会議進行スピードは早いものの、会議出席者を占める各省庁、ナチス党組織、軍部を代表する面々の発言内容が極めて官僚的な内容であり、所属先のポジショントークに徹するがゆえに同じことを繰り返す。そのため、無機質な内容の議論が高テンポで展開されるという、文字にしたらそりゃ眠たくなるだろうという内容だ。