黒坂岳央です。
こちらのニュースに興味深い記事が取り上げられている。ホテルや旅館などの宿泊施設に取材をしたところ、「外国人より日本人宿泊者への対応が大変だ」と返されるのだという。日本人なら誰もが知っている、「おもてなしの心」。宿泊先からのおもてなし対応を素直に喜ぶのは、外国人という実態は多くの日本人の想像とは違ったのではないだろうか?
この記事で述べられていることは、外国人とビジネス経験のある自分にはよく理解できるつもりだ。思うところを話したい。

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先ほど取り上げた記事に限らず、日本人は宿泊先において喜ぶよりクレームを言う事の方が多いという話は海外でも起きている。
あるイギリスのホテル経営者は「日本人はその場では笑顔で帰っていくのに、帰国後に不満をレビューしてくるのでとても困る。問題があるならそのようにハッキリと主張してくれないとこちらもエスパーではないので分からない。」と発言していた。
また、これは宿泊においての話ではないが、YouTubeでメーカー公式の日本人向けアカウントでは、コメント欄や高評価/低評価表示をなくすことが多いのに対して、海外向けアカウントでは開放しているということはよくある(現在はYouTubeの仕様変更でそもそも低評価は表示不可能だが)。
その理由は、日本人動画視聴者はメーカー公式チャンネルで、コメント欄を荒らしたり過去の製品サービスに文句を書いたりすることが多く、フランクに低評価をつけてくることが多いのであまり建設的な場になっていないという本音があるのだろう。そうでなければ、海外向けのアカウントでも同じ対応をするはずだ。
これは言うまでもないが、これはすべての日本人についての話ではない。あくまで一部の日本人についてのものであり、件の宿泊客についても同様だ。どの国にもマナーのいい人・悪い人はいる。ただ、日本人についていえばその「一部の人」の割合が比較的多いという話なのである。