私は常に新しい世界にチャレンジをするのでこの歳になっても全く違う世界で未知の挑戦をしています。先日も東京で27歳の取引先担当者に「驕るからいろいろ教えて欲しい」とお願いし、飲み屋で6時半から11時までがっつり話をして未体験ゾーンを勉強しました。その翌日には秋葉原のディープなオタク系会社の営業担当者からまるで子供にモノを教えるような感じでポイントを伝授してもらうことが出来ました。営業担当のその外国人女性に「秋葉原のディープなところはこんなおっさんには恥ずかしいです」と泣きを入れたら「仕事だと思って頑張って。これから〇〇ビルの4階のショップをじっくり見て研究してきて」と笑顔で送り出されて勇気をもってしっかり勉強してきました。ちなみにこの会社はフィギュアの世界では知る人ぞ知る会社で、行ってよかったと思います。

ただ、その営業担当者が「海外営業だから今、海外から商談にくるお客さんが少なくて、今週はあなただけ。嬉しい」と言われました。その意味は今やネットで何でもできる、故に画面を見て発注して、という流れで別に営業担当者がなにかしなくてはいけないわけではない、とも言えます。

しかし、世の中ネットで全部解決できるわけではないし、大事なことを見落としていることもある、それが大失敗に繋がることもある、という気持ちで失敗を恐れず、恥を忍んでチャレンジするようにしています。

今の会社運営は過去の失敗をベースに「これ以上失敗しない経営」をしています。それは大事なことなのですが、失敗が出来た昔は良いけれど、これから失敗を回避することが当然の帰着となったら、今後、誰がどうやって失敗するのだろう、という疑問はあります。

言い換えれば誰も失敗をしないということはそれ以上にもならない、ともいえるのです。例えば海外進出をしたいという会社はたくさんあると理解しています。だけど、どうやっていいかわからないで止まってしまっているのです。一歩踏み出してみる、それが重要でしょう。その結果、大失敗するのです。ブリヂストンのファイヤーストーン買収しかり、サントリーのビームス買収しかり。社長が直接乗り込んで体制を再構築したが故の今であるとも言えます。

険しい山の向こうには花咲き乱れる春があるのです。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年2月17日の記事より転載させていただきました。