「マーモット」はネズミのような見た目をしている、げっ歯類の動物です。
主に山岳地帯や高山地帯に生息しており、世界中に分布している動物となっています。
このマーモット、その名前の響きがモルモット非常に似ています。
混合してしまいそうですが、マーモットとモルモットは別の動物です。
そこで、ここではマーモットとはどういう動物で、なぜモルモットと混合されるようなそっくりな名前になっているのかを見ていきましょう。
マーモットとは
マーモットはげっ歯目リス科マーモット属の動物です。
丸っこいフォルムの身体でネズミのような外見をしていますが、リスの仲間なんですね。
ユーラシア大陸に広く生息するマーモット
マーモットは種類によって生息地が異なりますが、その多くがユーラシア大陸に広く生息しています。
主に山岳地帯を好む傾向があり、中国からモンゴルなどにかけて生息するシベリアマーモットの他、ヨーロッパの高山地帯に生息するアルプスマーモットもいます。
さらにはウッドチャックという種など、世界中にマーモットの仲間はいます。
マーモットの大きさや姿
マーモットの大きさも種類によって変わるため、ここではいくつかの種の大きさをご紹介します。
アルプスマーモットの体は、42cm~54cmほどです。
シベリアマーモットは、体長が約50cm~60cmほどあります。
その毛並みは、アルプスマーモットが暗褐色、シベリアマーモットは明褐色をしています。
マーモットの生態
多くのマーモットは巣穴を持ち、そこで暮らしています。
夏は山岳地帯や高山地帯で活発に動き回る他、平原や草原で動き回っている姿が確認されています。
ところが一転、寒気が訪れると冬眠をします。
食性は主に草食であり、草木や木の根、果実や苔の他にも花などを食べて暮らしています。
また、非常に高い社会性を持つ動物でもあります。
マーモットは人間のように社会性を持つ動物で、危険が迫るとお互いに警戒音で知らせ合う他、時に喧嘩をすることもあるそうです。
マーモットとモルモットの関係
マーモットとモルモット、何やら音の響きが非常に似ていますよね。
これにはとても複雑な事情が・・・ということはありません。
間違いによって混合されてしまったことが背景にあるようです!
マーモットの名前の由来
マーモットという名前は、ラテン語でヤマのネズミを意味する「murem montis」が語源となったとされています。
しかし日本ではヤマネズミとは呼ばず、マーモットと呼ばれています。
マーモットとモルモットの名前がそっくりな理由はなに?
マーモットとモルモットは、全く異なる動物です。
モルモットはげっ歯目テンジクネズミ科テンジクネズミ属の一種です。
マーモットとはげっ歯類の動物という点以外は特に共通点はありません。
では、なぜマーモットとモルモットの名前はそっくりなのでしょうか?
それは日本に伝来した際に遡るとされています。
モルモットはオランダから日本に持ち込まれた動物です。
本来オランダでは「cavia」と呼ばれていたのですが、日本にモルモットを持ち込んだ商人が勘違いをしてしまいマーモットという名前の生き物だと紹介してしまいました。
それが訛って「モルモット」という名前として定着したと考えられています。
「マーモット」が先にあり、勘違いによりそっくりな名前が「モルモット」についたという事ですね。