前日のコラムでポルトガルの世界的な巡礼地ファティマの聖母マリア再臨の話を書いたが、聖母マリアはその啓示的なメッセージの中で、ロシアのプーチン大統領の役割を説明している、と受け取れる箇所があったので、ここで紹介する。

一般管轄裁判所、軍事裁判所、仲裁裁判所の裁判官ビデオ会議に語るプーチン大統領(2023年2月14日、クレムリン公式サイトから)

聖母マリアは1917年5月、ポルトガルの小さな村の3人の羊飼いの子供たちに現れ、3つの預言を告げたが、これまであまり知られていない話があったのだ。3人の子供の1人、修道女ルチアは1957年12月、コインブラのカルメル会修道院でメキシコの神父と会って話しているが、そこで「聖母マリアは『多くの国が地上の地の面から消え去るだろう。もし私たちが前もってロシアの回心を勝ち取らないならば、あの哀れな国(ロシア)は世界を罰するために天によって選ばれた懲罰の道具となる』と述べられた」というのだ(「ファティマの聖母の会」・プロライフから)

ここで登場するロシアはひょっとしたらソ連共産党政権のことかもしれないが、聖母マリアがわざわざ「ロシア」と語っていることから、冷戦後のロシアと受け取ってもいいだろう。聖母マリアは「そのロシアを回心させなければ、世界の多くの国は亡びる」と語り、さらに「ロシアは世界を罰するために天によって選ばれた懲罰の道具となる」というのだ。

ちなみに、旧約聖書によると、神は信仰を失ったユダヤ民族を罰するために、サウル、ダビデ、ソロモンと3代続いたユダヤ統一王国を南北に分断し、その後も神の教えから離れたために、北イスラエルはアッシリヤによって捕虜として捕らわれ滅ぼされ、南ユダも後日、バビロニアの王ネブカドネザルによって捕虜として囚われて行く(バビロニアを滅ぼしたペルシャのクロス王の代にユダヤ民族は捕虜の身から解放されて、エルサレムに帰還する)。すなわち、選民が神の教えから離れ異教の神と交わり悔い改めないため、神はアッシリヤとバビロニアを選んでユダヤ民族を懲罰したのだ。