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ホイールバランスは自分で調整できる?
ホイールバランスを業者に依頼したときの料金
ホイールバランスは自分で調整できる?
![ホイールバランスとは?狂ったときに出る症状や調整方法を紹介](https://cdn.moneytimes.jp/800/533/jUtiIzbOETJTKGqrlphjRivrpWVZMZHp/d66bad9f-7cbd-44bb-9bd7-ef9479247cfb.jpg)
ホイールバランスの調整は基本的に整備士が行う作業です。ただ、愛車の整備やカスタムが好きなカーオーナーの中には、自分でホイールバランスを調整したいと考える方もいることでしょう。
簡易的なバランス調整であれば個人でも実践できますが、厳密な調整となるとDIYで行うことは困難です。自力でのホイールバランス調整の限界を知るために、整備工場で行われる調整作業と、個人でできる調整方法を見ていきましょう。
整備工場でのホイールバランスの調整方法
整備工場で行われるホイールバランス調整には、「ウェイトマッチング」「フォースマッチング」「ランアウトマッチング」などがあります。
最も基本的な調整方法はウェイトマッチングで、作業には測定機器「ホイールバランサー」と「バランスウェイト(板状の重り)」が用いられます。ウェイトマッチングの作業手順を見てみましょう。
- 車からホイールを取り外す
- タイヤとホイールの状態をチェックする
- 古いバランスウェイトをホイールから除去する
- ホイールバランサーにホイールをセットする
- 測定を開始する
- 測定結果に従いバランスウェイトを取り付ける
ウェイトマッチングでは、ホイールバランサーでホイールの重量バランスを測定し、バランスウェイトで重量の偏りを修正します。手順だけを見ると簡単な作業に思えるかもしれませんが、個人が行うには複数のハードルをクリアしなければなりません。
プロレベルの環境構築は難しい
ホイールバランサーは個人でも購入できます。ただし、販売価格は比較的安価なもので10万〜15万円程度、本格的な業務用製品は50万〜100万円以上と高額です。
また、ホイールバランサーの設置には、本体重量100kg以上の機器をボルトで床に固定できる屋内スペースが必要です。機器を固定する床は頑丈かつ平坦でなければならず、かつ設置場所には湿度の低さが求められます。
付け加えると、ホイールバランサーの搬入にはフォークリフトまたはユニック車が必要です。これらの導入ハードルをクリアして、個人で本格的なホイールバランサーを所有できる方は多くはおられないでしょう。
DIYでできるホイールバランス調整
個人で実践しやすいホイールバランス調整方法として、「ポータブルホイールバランサー」を使う方法があげられます。ポータブルホイールバランサーとは、丸型水平器のついたスタンドにホイールを乗せて、重量バランスをチェックする方式のアナログ測定器です。
実売価格が1万〜3万円程度と安価なことから、ポータブルホイールバランサーは個人が入手しやすいアイテムといえます。ただし、この機器ではごく簡易的なバランス調整しかできませんし、測定精度は業務用ホイールバランサーに遠く及びません。
DIYでは症状が解消されない場合も
ポータブルホイールバランサーを使う調整作業では、重量バランスの調整にバランスウェイトを用います。つまり作業内容はウェイトマッチングの簡易版といえますが、この方法で重量バランスを修正できても、車の症状を解消できない場合があります。
というのも、走行中の振動や直進安定性低下などの症状は、タイヤの剛性や形状の不均一性により発生する場合があるからです。これらの原因で不具合が起きているケースでは、フォースマッチングによるタイヤ・ホイール修正が必要となります。
個人での高度な修正は困難
フォースマッチングを行うには、「フォースバリエーション(走行中のタイヤと路面に生じる力の変動)」を測定できる高度なホイールバランサーが必要です。ただ、前述したように、整備工場レベルの機器を個人で入手することは容易ではありません。
以上の点から、個人で実践できるホイールバランス調整には限界があることを理解できるでしょう。作業の手間や正確性、機器購入費などを考慮すると、ホイールバランスの調整はプロに任せたほうが賢明といえます。
ホイールバランスを業者に依頼したときの料金
![ホイールバランスとは?狂ったときに出る症状や調整方法を紹介](https://cdn.moneytimes.jp/800/533/yhAAsTZtXArRJNkYQHQcHJrbPhQvdMqc/86e6fb06-fd81-4216-b845-4e35d3155fd5.jpg)
ホイールバランス取りはタイヤ交換とセットになった価格になっている場合があり、その場合の費用は2,000円から3,000円が相場となっています。
タイヤ交換とバランス取りが別メニューとなっている場合もあり、バランス取り単体での工賃相場は1,000円前後です。
車種によって費用が変化することもあるので、予算の兼ね合いがある人は事前に見積もりを依頼するようにしましょう。
オートバックスに依頼したときの料金は?
全国に店舗を展開するカー用品店のオートバックス。オートバックスはホイールバランス調整の工賃を1本あたり税込1,100円以上となっています。これはタイヤ・ホイール交換と同じ価格ですから、4本まとめて依頼した場合は税込8,800円以上の料金となります。
他店で購入したタイヤ・ホイールの交換は別料金で請求されることが一般的ですので、その点が気になる方は依頼予定先の店舗へ事前に問い合わせるようにしましょう。
タイヤ館に依頼したときの料金は?
ブリヂストンタイヤの専門店であるタイヤ館は、ホイールバランス調整費用として2種類の料金体系を取っています。
ホイールバランス調整だけをする場合は1本あたり税込550円以上です。加えて、タイヤ・ホイールを車両から脱着する費用が1本あたり税込1,100円となっています。
以上を踏まえると、車両持ち込みでホイールバランス調整を依頼した場合に1本あたり税込1,650円以上で、4本なら税込6,600円以上の料金となります。
タイヤ交換時に持ち込みで依頼したときの料金は?
前述でも少し触れましたとおり、持ち込みでのホイールバランス調整はタイヤ・ホイール交換と同様に料金体系が少し高くなる場合が多々あります。
カー用品店やタイヤショップなどはタイヤ・ホイール交換を行う場合、自身のお店で購入されたタイヤの交換やホイールバランス調整の工賃は安く、反対に他所で購入したタイヤの持ち込みでの依頼に対しては比べて高くする傾向にあります。
なお、交通事故や脱輪などでホイールに大きな衝撃が伝わるとホイールバランスが崩れる可能性はありますが、アライメントが適切に調整された車にバランス調整されたタイヤ・ホイールを組んでおけば、頻繁にバランスを取る必要はありません。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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