宮代大聖(川崎フロンターレ)

昨2022シーズンはサガン鳥栖で8ゴールを挙げ、チームトップスコアラーとなったFW宮代大聖。所属元である川崎フロンターレでは、下部組織時代から将来を嘱望された存在であり、エリア内での落ち着いた判断と正確なボールタッチはまさに一級品。2度目の期限付き移籍で川崎を離れていたこの2年。持ち味を磨き続け、満を持して慣れ親しんだ川崎に帰還を果たした。

待ち構えるポジション争いのライバルは、FWレアンドロ・ダミアンにFW小林悠とJリーグでも屈指の実力者たち。クラブ復帰が叶ったとはいえ、定位置確保は簡単ではないだろう。だが、22歳の若さがクラブにもたらす勢いは、川崎がJ1王者に返り咲く起爆剤になるはずだ。幸い宮代が得意とするワンタッチゴールのアシスト役には事欠かない。ベテランFWたちからポジション奪取さえ叶えば、得点王ですら夢ではないだろう。

セレッソ大阪 FW藤尾翔太 写真:Getty Images

藤尾翔太(セレッソ大阪)

育成型期限付き移籍にて水戸ホーリーホック、徳島ヴォルティスと2クラブで経験を積んだFW藤尾翔太。昨2022シーズンはクロスボールに対する的確なポジション取りと高いヘディング技術を武器にゴールを重ね、終わってみれば10ゴールを挙げチームトップスコアラーとなった。2021シーズンも水戸で8ゴールをマークしており、J2で確かな実績を残してセレッソ大阪へ戻ることとなった。

今冬C大阪では、FWアダム・タガート、FWジェアン・パトリッキら攻撃陣の流出もあった。一方で、藤尾以外にもJリーグの中からFWレオ・セアラ、MFジョルディ・クルークスといった攻撃力に定評のある選手たちを補強している。とはいえ、昨年の起用を見ても最前線は流動的で複数の選手にチャンスが与えられた。藤尾にとって決して楽なポジション争いではないが、与えられたチャンスを生かしJ1でもゴールの量産を期待したい。


サンフレッチェ広島 MF松本大弥 写真:Getty Images

松本大弥(サンフレッチェ広島)

J2の大宮アルディージャとツエーゲン金沢の2クラブで経験を積みサンフレッチェ広島へ復帰したMF松本大弥も、2023シーズン楽しみな選手の一人だ。昨2022シーズンはツエーゲン金沢で34試合出場と多くの出場機会を得て、チーム2位となる8ゴールをマーク。数字を残して凱旋を果たした。しかし、広島の中盤は、今冬MF藤井智也の移籍こそあったものの大幅な戦力流出は見られない。松本にとってはJ2での実績があるとはいえ、定位置確保にはさらなるアピールが必要になるだろう。

昨シーズン3位と躍進した広島だが、2位川崎フロンターレと優勝した横浜F・マリノスには大きく離された。松本が得点力を補える存在になれることは間違いない。攻撃オプションの1人として、またポジション争いの活性化によるチーム力アップの火つけ役として、さらなる成長に注目だ。