連載企画「オンラインゲーム千夜一夜」。これまでPCオンラインゲームを中心に取り上げてきました。
筆者がPCオンラインゲーム業界出身者であり、造詣が深いという理由だけではなく、やはり業界で仕事をしていた際には他社ゲームの研究・調査という名目で遊んだりもするわけですね。その影響からだったりもします。
さて、オンラインゲームはPCだけのものかというと全くそんなことはなく……。
本格的にオンライン対応のコンシューマタイトルが販売されるようになったのはxbox360やPS3時代からかな、と思っておりますが、実はそれ以前にもたくさんの名作・迷作が存在していました。
自宅の倉庫をあさっている際に、ああそういえばこんな名作があったなと久々に引っ張り出してきたタイトルがありましたので本日はこちらをご紹介したいと思います。
■ 名作「Sacred 2: Fallen Angel」(セイクリッド2)
ドイツのゲームデベロッパー「Ascaron Entertainment」が開発したコンシューマ、PCゲーム。全世界にファン層を増殖させ、名作として語り継がれるハックアンドスラッシュゲームの金字塔「Sacred 2: Fallen Angel」(セイクリッド2)です。
2008年11月7日の発売からもう15年たつ本作は、一人で遊ぶのもスルメみたいに味わい深くて楽しいのですが、真骨頂はオンラインプレイ。
アンカリアと呼ばれるファンタジーのオープンワールドで構成された世界の中、大量に用意されたクエストをクリアしながら、ライトサイドかダークサイドどちらかの目的を果たすべく、冒険をしていくアクションRPGです。
この作品のめちゃくちゃ尖った部分は、そもそも世界がだだっ広く、57平方キロメートル四方のマップが用意されていることと、いわゆるディアブロのようにハックアンドスラッシュと呼ばれる繰り返し敵を殲滅していくゲームシステムが魅力であることにつきます。
コンシューマ版は最大4人、PC版は最大16人が同時に接続することが可能となっており、一緒に行動しても良し、それぞれの目的のために適当にブラついていることも可能という割と自由なスタイルで遊べます。
ただ筆者が遊んでいた時期も16人本当に繋いでいるのかな?と思うくらいだったので、このゲームはシングルプレイで遊んでいた方の方が多いのではないかな……と思っていますが。
ちなみにLAN接続なんかでもマルチプレイができるので、そういう遊び方をしていた方もいるかもしれませんね。
登場するキャラクターは6種類で、かなり特徴的にバタくさい外見のキャラが多いのですが、それがまた味になっていて……。
天使のような外見のセラフィム、マッチョ好きにはたまらないシャドウウォリアー、ファンタジー世界にはかなり異色のロボットぽい外見のテンプルガーディアンなどやっぱりセイクリッドだよね!と納得できること請け合いのキャラクターで遊ぶことができます。
■ 噛めば噛むほど味の出るスルメみたいなゲーム
当時筆者は別のPCオンラインゲームを楽しんでいた都合上、このゲームは片手間にコツコツ遊んでいたのですが、スルメとしか思えないくらい噛めば噛むほど味の出るオヤツのように熱中して遊んでいました。
今回PC日本語版(ズーより発売)を引っ張り出してきて、色々チェックしていたのですが現代のPCですとほぼ最高画質で遊べる上、日本語版であってもサーバーへの接続も可能になっており、いまだにサービスが機能していることに少し驚きました(笑)
下手に新しいゲームに手を出すよりもこのタイトルでシングルプレイなどを楽しんでしまうのも一つの手だよな……と思うくらい完成度は高いです。
筆者はPC版の後にXBOX360版を触っており、両方進めてみてずっと考えていましたがPC版よりもコントローラーで遊ぶ方がプレイしやすいな、と思っています。(これは人によると思いますが)
今回久々に触ってみてやはりコンシューマ版のとっつき易さは群を抜いて高く、15年ぶりに遊んだ割には結構熱中する事態になりました。
ちなみにPS3版も販売されていましたが、筆者は未入手となります……ゲーム自体は変わらないのでそちらで遊んでいた方も多くいらしたかと思います、面白いですよねこのゲーム……。
また、オープニングでも登場しますがドイツのメタルバンド「ブラインドガーディアン」が楽曲を提供。さらにカメオ出演しているということで割とファンタジーRPGにしては珍しい不思議な印象を与えるゲームに仕上がっています。