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岸田総理が育休中のリスキリング(学び直し)支援を表明したところ、「子育てなめてんのか!」と批判が殺到しています。

【参考リンク】リスキリングって何?育休中にできるの?

まあ新生児の面倒見るって一種の戦争状態なので、その傍らでスキルアップなんて筆者も非現実的だと思いますね。

でも、なぜ総理はそんな自明のことをスルーした上で育休中のスキルアップなんて言い出したんでしょうか。

その背景を紐解くと、日本型雇用のもう一つの顔が見えてきます。女性はもちろん、男性にとっても今後のキャリアを考えるうえで良いきっかけになるはずです。

年功序列制度のもとでは、女性はキャリアを諦めるかオッサン化するしかない

そういえばちょっと前に「某社で育休取得したら出世でマイナス評価されて悔しい」みたいなtweetがバズりましたね(ご本人がつぶやきを消しちゃったようなので引用はしませんが、興味ある人はググればまとめ記事が出てくるはず)。

フォローしておくとこれは某社だけの問題ではなく、育休取得した人間に昇給や昇格でマイナスの影響が出るのは珍しいことではないです。

良い悪いの問題ではなく、実際に育休期間中は仕事してない以上、昇給や昇格で差がついてしまうのは仕方がないでしょう。

仮に「育休取っても一切マイナスの査定禁止!」みたいなことを法律でやってしまうと、ずっと勤続していた人間たちの士気がダダ下がりします。

特にジョブ型と違い業務範囲が決まっていない日本型雇用の場合、休んでいる人間の業務は別の誰かがボランティアで引き受けている可能性が高いので、士気低下どころか深刻なヘイトが組織内に生まれるはず。

よく「勝手に育休なんか取ってみんなに迷惑かけやがって」みたいなことを言う意識低い系の人間がメディアで話題になったりしますね。