北海道北広島市が「現地でしか手に入らないNFT」を提供

団欒トラベルノート北広島市~旧島松駅逓~/Happy Travel Notes Kitahiroshima City ~Former Shimamatsu Station

2022年1月、一般社団法人 北海道きたひろ観光協会は、国の史跡に指定されている旧島松駅逓所をモチーフにしたNFTを作成しました。そのNFTは、北広島市の駅ホームに掲示された2次元バーコードを読み取り、抽選に参加することで販売されました。

現地に行く必要があり、現地に行っても必ず手に入れられるとは限らないにも関わらず、17名もの方が抽選に参加しました。中には、6時間ほどの移動時間を費やして抽選に参加した方もいました。

この実証実験から、「NFTには人を物理的に動かす力がある」ということが証明されました。人が動くということは、公共交通機関の利用や宿泊、観光等により、地域経済が活性化することに繋がるため、非常に大きな示唆が得られる結果といえます。

北海道余市町が、ふるさと納税の返礼品にNFTを採用

「Yoichi Mini Collectible Collection No.1」#1、#26

2022年5月には、北海道余市町がふるさと納税の返礼品にNFTを採用しました。ふるさと納税の返礼品として、お米やフルーツ等が送られてくるのと同様に、NFTアートが送られてくるという取り組みです。

余市町の特産品であるワインをモチーフにしたNFTを、それぞれ絵柄の異なる一点ものの作品を54種類、120,000円/種類の寄付額で提供しました。画期的な取り組みに反響が集まり、ふるさと納税ポータルサイトに返礼品が掲載されてから、約3時間後には全ての返礼品に対して寄付が集まりました。

寄付者は、受け取ったNFTをSNSのアイコンに設定したり、バーチャル空間にNFTを飾ったりする等、楽しんでいます。それだけではなく、本NFTには保有者特典がついており、通常、入手困難な余市産のワインの優先購入権の抽選権利がついていることも話題になりました。

余市町の事例を皮切りに、現在では多くの自治体がふるさと納税NFTに挑戦し始めています。

リリースからたった3分で全ての返礼品に対して寄付が集まる事例も

左「太子町ふるさとCNP2022」、右「長岡京市ふるさとCNP2022」

ふるさと納税の返礼品にNFTを活用することの成功事例は、余市町の件だけではありません。

2022年11月には、大阪府太子町、京都府長岡京市がふるさと納税の返礼品にNFTを採用。222種類の一点ものNFTを寄付金額3万円/種類で用意し、NFTに特化したふるさと納税ポータルサイト「ふるさと納税NFT β版」上で提供しました。

国内最大級のNFTプロジェクト「CryptoNinja Partners」とコラボした返礼品だったこと、現地を訪れることで絵柄が変化する仕掛けが施されていた等の理由から、企画発表直後から多くの反響を集めました。

その結果、NFTに熱狂している方、地域の新しい挑戦に感銘を受けた方等、幅広い層から注目を集め、ポータルサイトに返礼品が掲載されてから「たった3分」で全ての返礼品に対して寄付が集まりました。

本企画「ふるさとCNP」シリーズは、他自治体でも展開されており、全ての地域において10分未満で全ての返礼品に対して寄付が集まっていることから、一過性のブームではないといえます(2023年1月現在)。