アワセについて
次にアワセだが目印が逆行しているため、目印でアワせるのは難しい。一般的にやる気のある魚であれば穂先を押さえ込むアタリが出るが、ひと通りやる気のある魚が釣れると難しくなる。そこで仕掛けを送り込みながら、一定のリズムで仕掛けを張り、穂先でアタリを取る。
このとき仕掛けを底波から切れないように、穂先を10cmほど上げる。穂先を上げる、送り込むを繰り返してサオ先で聞くイメージだ。慣れてくるとアタリが出るタイミングとポイントが分かってくるので、私は空アワセを入れテンポ良く聞きアワせると数が出る。
この釣り方は当然下流からしかできない。以前解禁日に私はエン堤下流から、他の釣り人がエン堤上から同じポイントを交互に釣っていた。
1時間ほどで私は30匹ほど釣れたのに対し、上流の人はほとんど釣れない。同じポイントでも仕掛けの流し方で、底波を捉えられるかが釣果に大きく影響するのだ。
ICパターン
さて最後はICパターンとYパターン。ICパターンは写真(4)のように、上流域の流れ込みやエン堤下の落ち込みの両サイドに現れる反転流だ。写真(4)の場合だが、石の狭い間から流れ込むと、メインの流れは勢いよく下流に流れる。

この両サイドに流れる反転流が発生する。先述の落ち込みの両サイドも同じだが、この反転流は上波と底波が一緒で比較的流れも緩く、直接仕掛けをナジませることができる。
仕掛けを直接反転流に入れ、そのポイントで一周させる。ここでアタリがないときは、サオで仕掛けを流れにねじ込む。通常白泡が切れる所が一級ポイントになるが、ここも直接仕掛けを入れることはできないので、反転流でナジませてから流すイメージだ。
このICパターンの反転流は、魚を掛けるポイントと仕掛けをナジませて流れ出しを狙うという2つの要素がある。エン堤では先ほどの反転流の入れ方と、このICパターンで入れる方法があるので、同じポイントでも2種類の釣り方で攻めるといいだろう。
Yパターン
Yパターンだが、これは上流域から本流までよく見る。川には流れの筋がいくつもあり、この流れが合わさる所がYパターンだ。魚はこの合わさる所でエサを待っているわけだが、魚にとって本命の流れがあるようだ。

図(3)だが、以前本流で釣っていたときに図(1)の流れでエサを流すと、エサは取られるもののハリに乗らない状況が続いた。

そこで今度は図(2)の流れから流すと、きれいに目印が入り30cmオーバーが一発で掛かった。この時は魚が図(2)の流れを意識していたことが分かる。アタリがあってもハリに乗らない場合は、流す筋を変えると良い。

解禁日などで目印が横に走るアタリが出ることがあるが、これは上流から魚がエサを追いかけ反転したときに出るアタリだ。魚の活性が良い証拠だが、少しポイントがずれていることが分かる。ポイントが合っていれば目印が止まるアタリになるので、流す筋を調整するといいだろう。