釣りにはいろんなルールがある。たとえば、リリース規定だ。正式には「再放流」と言われる、遊漁者(釣り人など)へのリリース協力要請。禁漁の規制ではないので決して強制力があるものではないのだが、アングラーのマナーとして、まずは知ることから心がけたい。筆者の活動領域である大阪湾の「小型魚再放流」についての案内をお知らせしよう。
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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
魚のリリース規定
魚種ごとのリリース(再放流)規定は、あまり知られていないように思う。このように紹介する筆者も、たとえば「メバルの小さいのはリリースだったかな」「キジハタの小型は絶対にキープしちゃだめ」という、釣りをしながら得たうろ覚えの知識程度しかなかった。
また、場所によってはそもそも禁漁の対象魚となっている魚もいる。たとえば、明石方面のタコは有名である。狙って釣って持ち帰るのは禁止。泉南では、魚の他にも、カキやワカメなども禁漁。この禁を知って犯せば、密漁という犯罪になる。
ちなみに遊漁者の定義は、漁業を職業とはしない人が、釣りなどで魚介類を取ることを言う。要するに、釣り人など、というところだ。
大阪湾のリリース規定
ここでは、大阪湾での再放流の協力要請がある魚種について紹介する。ソースは大阪府のHPである。
・マコガレイ(全長15cm以下)
・メイタガレイ(全長13cm以下)
・ヒラメ(全長28cm以下)
・マダイ(全長13cm以下)
・キジハタ(全長28cm以下)
・オニオコゼ(全長20cm以下)
・ガザミ(甲幅長13cm以下)
・クルマエビ(全長13cm以下)
・シャコエビ(全長10cm以下)
・アナゴ(全長28cm以下)
釣りの対象となる魚種では、カレイ、ヒラメ、キジハタ、アナゴあたりに注意したい。さすがにタイの子の13cm以下を持ち帰るアングラーもいないと思われるが、釣ったら大きくなって戻ってくることを願い、リリースしてあげよう。
再放流に協力を
大阪湾では、「その他の重要魚種」として次の3種の小型の再放流も強く要請されている。
・クロダイ
・カサゴ
・メバル
具体的なサイズの規定はないが、筆者の印象として、クロダイならば40cm未満は小型と考えられるだろう。カサゴ、メバルは、現実的な「食いで」を考えると、私は25cm以下は持ち帰ってはいけないのではないかと思う。
カサゴやメバルといった沿岸の根魚は底引き網に入りにくいので、これらの魚を釣って食卓に上げ、味わうことができるのは釣り人の特権といえるだろう。しかし、それで個体数が激減して、そもそも釣ることができなくなってしまっては、アングラーとしては楽しくないものだ。小型が特に釣れやすい夏場は、オールリリースの心構えでいたい。
ちなみに、私の知る限り、大阪湾ではこうした「再放流要請」をするだけでなく、魚をある程度まで大きくして海に返すという半養殖みたいなこともしている。私の知る釣り場ではキジハタをバケツからドボボボと海に返している、とある施設の職員さんの姿を見たこともある。しかし、なぜかそこでは、キジハタがなかなか釣れてくれないのだが……。