薪と言えば、キャンプにおける焚き火で使用したり、または自宅に薪ストーブなどがある場合には冬場に使用します。実は薪にもいくつかの種類が存在しており、燃焼のしやすさなどの特性があるのをご存じだったでしょうか?今回は薪の種類やそれぞれの特徴などについて解説します。

目次
薪は「針葉樹」と「広葉樹」の2種類
針葉樹の代表的な種類&特徴

薪は「針葉樹」と「広葉樹」の2種類

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

キャンプでの楽しみは様々ありますが、その中の1つに数えられるほど焚き火は代表的ですし、冬場には家で薪ストーブを使う家庭もあるでしょう。どちらにしても必ず使うのが薪であり、大きく分けると2種類存在しています。

薪の種類①針葉樹

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

その1つが、針葉樹というものになります。名前の通り針のように細く尖った先端が特徴的な樹木であり、熱帯から温帯、さらにはツンドラ地帯のような寒帯に至るまで生息分布としては広域にわたっています。

薪として使用する場合には着火のしやすさが最大の特徴となり、薪本体の重量も軽量になるので持ち運びのしやすさという面においても優れます。ソロ、もしくはファミリーでのキャンプでの焚き火台や、薪ストーブの着火用などとして適します。

値段も安く、ホームセンターなどで販売されている薪もほとんどが針葉樹のものです。反面、燃焼性に優れている分火持ちが悪くすぐに燃えてしまいますので、火を消さないために薪の継ぎ足しは広葉樹以上にこまめに行う必要があります。

薪の種類②広葉樹

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

もう1つが、広葉樹になります。被子植物双子葉類に分類される樹木を総称した呼び名であり、生えてくる葉っぱは平たく幅の広いものになり枝も多く伸びます。温帯から熱帯の雨の多い温暖な環境でよく見られます。

薪として使用すると、ずっしりとした重量を感じるのが一番の特徴といえるでしょう。先にご紹介した針葉樹が軽量で持ち運びやすかったのに対して、広葉樹は重量があるという対照的な特徴を持ちます。

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

火持ちに関しても点き方が針葉樹に比べて悪いものの、一度点いてしまえば非常に優れていますので、長く燃焼させ続けられるのです。熾火などにも強い薪があり、火さえついてしまえば継ぎ足しの頻度も少なく済みます。

薪ストーブ、キャンプ場でのキャンプファイヤー、長時間焚き火を焚いて暖を取りたいといったような使い方に適しています。

針葉樹の代表的な種類&特徴

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

針葉樹と広葉樹それぞれの特徴をご紹介しました。特徴1つ取ってみても、対照的なものを持っているという事がよく分かります。ここからは、針葉樹、広葉樹それぞれの代表的な種類と種類ごとの特徴についてです。

種類①杉(スギ)

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

まずは針葉樹からで、代表的な種類としては杉が挙げられます。日本においても人工林として最も多く植えられていると言っても過言ではないほどに広域で見る事が出来、温帯、亜寒帯に属している日本という機構も適している部分があります。

スギ花粉という言葉も有名で、春先辺りに花粉症の方を中心として悩まされている方も多いと思われます。薪として活用されている杉は非常に手ごろで入手もしやすく、ホームセンターなどでもよく見かけます。

針葉樹としての特性も非常に分かりやすく、着火すれば良く燃えてくれるので焚き火のはじめ、焚き付け用としても用いられます。ただ、燃焼時間が短いという弱点もありますので、量や長さ、または広葉樹との組み合わせなどの考慮が想定されます。

種類②檜(ヒノキ)

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

続いては、檜です。基本的に針葉樹は良く燃えてくれる反面火持ちが悪くなってしまっているという弱点を抱えていますが、檜に関してはこの点についても比較的長く持つようになっています。

それでいて着火性も非常に優れており、一度着火させればよく燃えてくれます。しっかりと燃えて、かつ杉などの他の針葉樹以上に燃え続けてくれるという事で、バランスが非常に優れている薪であると言えます。

加えて燃焼時に発生する煙や、使用した後に残る灰も少なめとなっていますが、着火用の薪として使用する場合には太さがあると燃えにくくなってしまいますので、ある程度割って補足してから使用するのが推奨されます。

種類③松(マツ)

薪の種類は大きく分けて2種類!針葉樹・広葉樹それぞれの特徴を解説!
(画像=『工具男子』より引用)

もう1つ、松も針葉樹の1種となります。針葉樹全体の中でも樹木としての密度が最も低くなっており、対して油分を多く含んでいるので、着火がしやすいという共通の特性はもちろんの事、火力も非常に強くなるのが特徴です。

先にご紹介した檜も火持ちが良いという傾向がありますが、物によっては松の方が長く燃えた、という噂もあるほどです。ただ、油分が多いだけあって発生する煙も多く、火力の調整が難しい部分があります。

煙の多さから、調理などに使用する場合には器具を黒く焦げやすくさせるところもあります。薪ストーブのような高温で使用する時にはそこまで問題にはなりませんが、焚き火の場合には薪の量や長さなどの注意が必要と言えます。