ローマ教皇フランシスコは先月31日からコンゴ民主共和国と南スーダンのアフリカ2カ国を訪問中だ。ローマ教皇就任10年目を迎えたフランシスコ教皇にとって40回目の海外司牧訪問だ。

コンゴの首都キンシャサのヌジリ国際空港に到着したフランシスコ教皇(バチカンニュースから、2023年1月31日)

ところで、フランシスコ教皇が先月、AP通信とのインタビュー(先月29日)で「同性愛問題を犯罪化することは良くない」と発言したことが報じられると、南スーダンで大きな反響を呼んでいる。南スーダンの地元ラジオ局「ラジオ・タマズジ」(Radio Tamazuj)によると、南スーダンのマイケル・マクェイ・ルース情報相は、「フランシスコ教皇が同性婚と同性愛は合法だと言うなら、私たちはノーと答えるだろう」と述べたという。同情報相は、「同性婚と同性愛の問題が歴史的な訪問の議題になるとは予想していなかった」と強調し、訪問前の教皇の発言に驚いたことを明らかにしている。

フランシスコ教皇は最近のインタビューで、「同性愛を犯罪とすることは善でも公平でもない」と述べている。多くのアフリカ諸国では、道徳と性同一性の問題は政治的な問題となるケースが多い。同性愛を犯罪とする世界の69カ国のうち、その約半分はアフリカ大陸の国々だ。

同情報相はジュバ(南スーダンの首都)で記者団に対し、「私たちの憲法は非常に明確だ。結婚は異性間のものであり、同性婚は犯罪であり、刑事犯罪に当たると明記されている」と指摘し、「神は男と女を創造する際に間違いを犯したとは考えられない」と語っている。

なお、フランシスコ教皇は3日、英国国教会世界聖体拝領の名誉首長であるジャスティン・ウェルビー大司教と、スコットランド長老派教会の総会の司会者であるイアン・グリーンシールズ氏と共に南スーダンを訪れる予定だ。そこでサルバ・キール・マヤルディ大統領とリエック・マチャル副大統領らと会談することになっている。